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海外テニス

復帰間近の元王者ナダルが心境を明かす!「来年が僕にとって最後の年になる可能性は間違いなくある」<SMASH>

中村光佑

2023.12.08

来季開幕戦からの復帰を表明しているナダルが改めて自身の引退についての考えを語った。(C)Getty Images

来季開幕戦からの復帰を表明しているナダルが改めて自身の引退についての考えを語った。(C)Getty Images

 先日2024年シーズン開幕戦の「ブリスベン国際」(23年12月31日~24年1月7日/オーストラリア・ブリスベン/ハードコート/ATP250)で、約1年ぶりにツアーに復帰することを発表した男子テニス元世界ランキング1位のラファエル・ナダル(スペイン/現664位/37歳)。これまでのようにケガからの完全復活に大きな期待が寄せられているが、今年5月に示唆していた“来シーズン限りでの引退”については、以前と変わらず一定の覚悟を決めていると明かした。

「(今直面している)この状況が現実だ。来年が僕にとって最後の年になる可能性は間違いなくある。(復帰してから)半年で終わる可能性もあるし、丸1年になる可能性もある。もしくはそのどちらのケースにもならない可能性もある」これが12月7日に自身のSNSで投稿したメッセージ動画でナダルが発した言葉だ。

 また「これ以上現役を続けることは意味がないと何度も思った。先が見えない時期があった」と明かした男子テニス界のレジェンドは、改めて「今はただ再び競技に戻り、それがまた自分自身の日常になるべきだとか、来年が最後の年である可能性が高いということを念頭に置いている」とも発言。

「出場する大会を楽しむつもりだ」としつつも、やはり来シーズンが最後の年になるのではないかという考えは今でも変わらないようだ。

 ただナダルは現役続行への希望を完全に捨てたわけではない。「僕は復帰に向けて努力を重ねてきたが、もしも状況や体調が許すなら、そして自分の仕事を楽しむことができるなら、なぜ(引退の)期限を設ける必要があるのか?それは意味がないことだ」という言葉は彼の一抹の希望を表している。
 
 いずれにしろ「記者会見場でキャリアを終える」ことは考えておらず、コートでお別れをしたいと強調。「違う形で終わりを告げたいと思う。僕はそうなるように戦い、常に希望を持ち続けてきた」と語り、日々支えてくれている人々への感謝の言葉を続けた。

「自分を疑っていた時、調子が非常に悪い時、そして最高の瞬間を味わった時…キャリアを通して常にそうだったように、家族やチームメンバー、友人など、僕の周りには(自分をサポートしてくれる)ふさわしい人々がいたと思う。彼らは皆、僕が今日ここにいることを決定的に支えてくれた。復帰という選択ができるのは、彼らのおかげだ。また、僕がプレーする姿を見たいという人々の期待も、僕の日々において非常に重要な影響を与えている」

 盟友のロジャー・フェデラー(スイス/元1位/42歳)に続いてナダルまで引退してしまうとなれば、テニスファンの間で悲しみの声が広がるのは間違いない。再び華麗なるカムバックを遂げ、ナダルの考えに変化が生じることを願いたいものだが…こればかりは復帰後のパフォーマンスに懸かっているだろう。

文●中村光佑

【動画】ナダルが自身のSNSに投稿したファンへのメッセージ

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