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海外テニス

「子どもを持つという夢はトロフィーと共に消えた」悲願のグランドスラム制覇を3度逃したジャバーが悲痛な思いを吐露<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.01.07

昨年のウインブルドン決勝で敗れた直後のジャバー。本人たちにしか理解できない大きな悲しみを抱いていたようだ。(C)Getty images

昨年のウインブルドン決勝で敗れた直後のジャバー。本人たちにしか理解できない大きな悲しみを抱いていたようだ。(C)Getty images

 女子テニス世界ランキング6位のオンス・ジャバー(チュニジア)が、出演したドキュメンタリー番組『This is Me』でこれまでのキャリアを振り返りつつ、3度のグランドスラム準優勝がもたらした悲劇について語っている。

 ジャバーは2022年のウインブルドンで自身初のメジャー決勝に進出するも、エレーナ・ルバキナ(カザフスタン/現4位)に6-3、2-6、2-6のフルセットで敗れた。その後、同年の全米オープン、そして23年のウインブルドンと決勝に進みながらも、あと一歩のところで優勝を逃している。

 中でも、23年のウインブルドンは並々ならぬ思いで臨んでいたようだ。というのも、大会の翌月に29歳を迎えようとしていたジャバーは、このウインブルドンで優勝し、夫であるカリム・カムーン氏との間に子どもを作る計画があったからである。

「私がプレッシャーを感じていることについて、みんな他の人たちのためだと思っているようだけれど、それは違う。完全に個人的なものだったの。ウインブルドンで優勝すれば、すぐにでも子どもを作ろうと思っていた。でもその夢は優勝トロフィーとともに消えてしまった…」
 
 敗戦直後は「夫と一緒に赤ん坊のように泣いていた」と思い返すジャバー。この時のトラウマにより再びグランドスラムの決勝を戦うことに恐怖を抱いていることを明かしながらも、それが自身の「人生の使命」だとも語っている。

「また戻って決勝を戦うのはとても怖いけれど、やらなければならないことだとわかっている。ピースが一つ欠けたままになってしまうのは嫌なの。グランドスラムで勝つこと、それが私の人生の使命なのかもしれない」

 ジャバーは今月14日に開幕するシーズン最初のグランドスラム「全豪オープン」にもエントリーしている。悲しみを背負いながらも戦い続ける彼女に、今度こそ勝利の女神が微笑んでくれることを願いたい。

構成●スマッシュ編集部

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