今季3つ目のテニス四大大会「ウインブルドン」は大会最終日の現地7月15日に男子シングルス決勝を実施。前回覇者で第3シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク3位)が第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同2位)を6-2、6-2、7-6(4)のストレートで破り、殊勲の同大会2連覇並びに四大大会4勝目を飾った。
両者は昨年の決勝でも対戦しており、この時はアルカラスが4時間42分にも及ぶ大激戦の末に1-6、7-6(6)、6-1、3-6、6-4で勝利。1年越しに実現した今回のリマッチは一転して立ち上がりから予想外の展開となる。
試合は第1ゲームから10分以上に及ぶ激しい攻防が繰り広げられ、6度ものデュースを経てアルカラスがブレークスタートに成功。その後もファーストサービスの入りに苦しむジョコビッチをリターンで攻め立てながら流れをつかむ。
第5ゲームではアルカラスが相手のセカンドサービスでプレッシャーをかけてポイントを重ね、最後はジョコビッチのダブルフォールトを誘って2度目のブレーク。そのまま第1セットを幸先よく先取すると、第2セットでも第1ゲームでいきなりジョコビッチのサービスを破って主導権を掌握する。その後もストローク戦でジョコビッチを幾度となく押しつつ、緩急も交えた攻撃で第6ゲームから3ゲームを連取。早くも2セットアップとし、連覇に王手をかけた。
第3セットは緊迫のシーソーゲームに。第3ゲームではブレークポイントを生かせなかったアルカラスだったが、サービスゲームでは集中力を落とさずにキープを続けていく。迎えた第9ゲームではアルカラスが一気にギアを上げ、得意のフォアを起点としたアグレッシブなプレーで3ポイントを連取。最後はバックハンドのパスを決めて値千金のブレークを果たし、第10ゲームでサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップを迎えた。
そしてスムーズに3ポイント連取してチャンピオンシップポイントとしたアルカラス。だがここから優勝を意識しすぎたのかミスやダブルフォールトが続きブレークポイントを握られると、最後もストローク戦でエラーを犯し痛恨のブレークバックを献上。続く第11ゲームはジョコビッチに難なくキープされ5-6とリードを許す。
それでも第12ゲームはきっちりラブゲームでキープ。勝負の行方はタイブレークへと委ねられる。ここでもポイントの取り合いが続いたが、ひるまずに攻め続けたアルカラスが2度のミニブレークを奪い、2時間27分で試合を締めくくった。
同一シーズンにおける全仏オープンとウインブルドンの制覇はジョコビッチ、ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)、ロッド・レーバー(オーストラリア)に次ぐ史上6人目の快挙。新たな歴史の1ページを刻み込んだ21歳は表彰式で次のように喜びを語った。
「このトロフィーを獲得することは、僕にとって夢みたいなものです。11歳か12歳の頃のインタビューで、自分の夢はウインブルドンで優勝することだと言ったので、その夢を叶えることができています。この素晴らしいトロフィーを掲げるのは最高の気分です」
これでアルカラスは四大大会決勝で負けなしの4連勝。これからもタイトルを積み重ねていくことだろう。今後のさらなる活躍を期待したい。
文●中村光佑
【動画】アルカラスがジョコビッチに快勝! 2024ウインブルドン決勝ハイライト
【PHOTO】優勝のアルカラスをはじめ、ウインブルドン2024で存在感を放つ男子トップ選手の厳選ショット!
【連続写真】タメを作ってダウンザラインに叩いたアルカラスのフォアハンド「30コマの超連続写真」
両者は昨年の決勝でも対戦しており、この時はアルカラスが4時間42分にも及ぶ大激戦の末に1-6、7-6(6)、6-1、3-6、6-4で勝利。1年越しに実現した今回のリマッチは一転して立ち上がりから予想外の展開となる。
試合は第1ゲームから10分以上に及ぶ激しい攻防が繰り広げられ、6度ものデュースを経てアルカラスがブレークスタートに成功。その後もファーストサービスの入りに苦しむジョコビッチをリターンで攻め立てながら流れをつかむ。
第5ゲームではアルカラスが相手のセカンドサービスでプレッシャーをかけてポイントを重ね、最後はジョコビッチのダブルフォールトを誘って2度目のブレーク。そのまま第1セットを幸先よく先取すると、第2セットでも第1ゲームでいきなりジョコビッチのサービスを破って主導権を掌握する。その後もストローク戦でジョコビッチを幾度となく押しつつ、緩急も交えた攻撃で第6ゲームから3ゲームを連取。早くも2セットアップとし、連覇に王手をかけた。
第3セットは緊迫のシーソーゲームに。第3ゲームではブレークポイントを生かせなかったアルカラスだったが、サービスゲームでは集中力を落とさずにキープを続けていく。迎えた第9ゲームではアルカラスが一気にギアを上げ、得意のフォアを起点としたアグレッシブなプレーで3ポイントを連取。最後はバックハンドのパスを決めて値千金のブレークを果たし、第10ゲームでサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップを迎えた。
そしてスムーズに3ポイント連取してチャンピオンシップポイントとしたアルカラス。だがここから優勝を意識しすぎたのかミスやダブルフォールトが続きブレークポイントを握られると、最後もストローク戦でエラーを犯し痛恨のブレークバックを献上。続く第11ゲームはジョコビッチに難なくキープされ5-6とリードを許す。
それでも第12ゲームはきっちりラブゲームでキープ。勝負の行方はタイブレークへと委ねられる。ここでもポイントの取り合いが続いたが、ひるまずに攻め続けたアルカラスが2度のミニブレークを奪い、2時間27分で試合を締めくくった。
同一シーズンにおける全仏オープンとウインブルドンの制覇はジョコビッチ、ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)、ロッド・レーバー(オーストラリア)に次ぐ史上6人目の快挙。新たな歴史の1ページを刻み込んだ21歳は表彰式で次のように喜びを語った。
「このトロフィーを獲得することは、僕にとって夢みたいなものです。11歳か12歳の頃のインタビューで、自分の夢はウインブルドンで優勝することだと言ったので、その夢を叶えることができています。この素晴らしいトロフィーを掲げるのは最高の気分です」
これでアルカラスは四大大会決勝で負けなしの4連勝。これからもタイトルを積み重ねていくことだろう。今後のさらなる活躍を期待したい。
文●中村光佑
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