国内最高峰の女子テニスツアー「東レ パン パシフィック オープンテニストーナメント 2024」(10月21日~27日/東京・有明/ハードコート/WTA500)は、27日にダブルス決勝を実施。青山修子/穂積絵莉(日本)が柴原瑛菜/ラウラ・シグムンド(日本/ドイツ)を6-4、7-6(3)で下し優勝を飾った。
今年8月にペアを結成した青山と穂積は、同月の「テニス・イン・ザ・ランド」(アメリカ・クリーブランド/WTA250)で準優勝と早くも好成績を収めている。今大会は、初戦から全てフルセットマッチを制して決勝へ進出。準決勝では前週の「木下グループ・ジャパンオープン」(大阪/WTA250)で敗れていた第1シードのガブリエラ・ダブロウスキー/エリン・ロウトリフ(カナダ/ニュージーランド)にリベンジを果たしていた。
対するはジャパンオープンで優勝を飾り、勢いに乗っている柴原/シグムンド。長年ペアを組み続けてきた柴原と初の対戦となった青山は、準決勝後の会見で「決勝の舞台で対戦できるというのはすごく良いこと。柴原選手は決勝に強い選手なので、その勢いを奪い返すつもりでプレーしたい」と意気込んだ。
迎えた決勝では「私たちらしく積極的にプレーしていきたい」と話していた穂積が、序盤から青山との抜群のコンビネーションで果敢に攻めていく。第3ゲームでブレークに成功し、第6ゲームでブレークバックされるも、第7ゲームで再び相手のサーブゲームを奪う。その後のサービスゲームでデュースにもつれながらも、ワンチャンスをしっかりものにし第1セットを先取。
第2セットも勢いそのままに穂積のアグレッシブなストロークと、青山のネットプレーでポイントを積み増さねていく。柴原の強力なサービスと力強いショットに対応しながらタイブレークへ突入。ここでは青山/穂積が一気にギアを入れ、2-1から4ポイント連取。そこから2つ返されるも、最後は柴原のバックハンドがコートを割り1時間57分の熱戦に終止符が打たれた。
今回の優勝でツアー通算20勝目を挙げた36歳の青山。今季はツアータイトルを獲得していなかっただけに母国での栄冠は格別の思いがあったようだ。試合後のオンコートインタビューでは「なかなか自分自身のプレーが上がらなかった時期もあったけど、その中で一生懸命トライして結果を出すことができてうれしく思う」と喜びを語った。
また、昨年大会は準優勝に終わり悔し涙を見せた穂積は、「去年は悔しくて泣いてしまったけど、今日は最後に笑顔で終われてよかった」と安堵の表情を浮かべた。続けて「1回戦から楽な試合は1つもなくて苦しい状況が続いたんですけど、修さん(青山)とどんな時でも前向きに積極的にプレーできた」と振り返った。
一方敗れた柴原は、「彼女たち(青山/穂積)はミスをしなくて、コートリカバリーが良かった。青山さんのネットプレーにもプレッシャーに感じた」と対戦相手を称賛。「(シグムンドとペアを結成してから)7試合戦ってきて、負けたのが今日だけだったので全体的には良かったと思う」と大会を総括した。
なお、11月の女子国別対抗戦「ビリージーン・キング・カップ」(スペイン・マラガ/ハード)でもペアを組む予定の青山と穂積。その負けられない戦いに向け青山は「このプレーの質を落とさないように2人で元気よく戦っていきたい」、穂積は「自分たちのプレーをすることを念頭に置いて楽しみたい」と意欲を示した。
■27日(大会最終日)の結果
【ダブルス(16ドロー)決勝】
〇青山修子/穂積絵莉(日本) 6-4、7-6(3) ●柴原瑛菜/ラウラ・シグムンド(日本/ドイツ)
【シングルス(32ドロー)決勝】
〇ジェン・チンウェン(中国)[1] 7-6(5)、6-3 ●ソフィア・ケニン(アメリカ)[WC]
※[WC]はワイルドカード、名前の後の番号はシード
取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)
【東レPPOテニス PHOTO】柴原&シゲムンドペアに勝利し青山&穂積ペアが涙の優勝!!
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今年8月にペアを結成した青山と穂積は、同月の「テニス・イン・ザ・ランド」(アメリカ・クリーブランド/WTA250)で準優勝と早くも好成績を収めている。今大会は、初戦から全てフルセットマッチを制して決勝へ進出。準決勝では前週の「木下グループ・ジャパンオープン」(大阪/WTA250)で敗れていた第1シードのガブリエラ・ダブロウスキー/エリン・ロウトリフ(カナダ/ニュージーランド)にリベンジを果たしていた。
対するはジャパンオープンで優勝を飾り、勢いに乗っている柴原/シグムンド。長年ペアを組み続けてきた柴原と初の対戦となった青山は、準決勝後の会見で「決勝の舞台で対戦できるというのはすごく良いこと。柴原選手は決勝に強い選手なので、その勢いを奪い返すつもりでプレーしたい」と意気込んだ。
迎えた決勝では「私たちらしく積極的にプレーしていきたい」と話していた穂積が、序盤から青山との抜群のコンビネーションで果敢に攻めていく。第3ゲームでブレークに成功し、第6ゲームでブレークバックされるも、第7ゲームで再び相手のサーブゲームを奪う。その後のサービスゲームでデュースにもつれながらも、ワンチャンスをしっかりものにし第1セットを先取。
第2セットも勢いそのままに穂積のアグレッシブなストロークと、青山のネットプレーでポイントを積み増さねていく。柴原の強力なサービスと力強いショットに対応しながらタイブレークへ突入。ここでは青山/穂積が一気にギアを入れ、2-1から4ポイント連取。そこから2つ返されるも、最後は柴原のバックハンドがコートを割り1時間57分の熱戦に終止符が打たれた。
今回の優勝でツアー通算20勝目を挙げた36歳の青山。今季はツアータイトルを獲得していなかっただけに母国での栄冠は格別の思いがあったようだ。試合後のオンコートインタビューでは「なかなか自分自身のプレーが上がらなかった時期もあったけど、その中で一生懸命トライして結果を出すことができてうれしく思う」と喜びを語った。
また、昨年大会は準優勝に終わり悔し涙を見せた穂積は、「去年は悔しくて泣いてしまったけど、今日は最後に笑顔で終われてよかった」と安堵の表情を浮かべた。続けて「1回戦から楽な試合は1つもなくて苦しい状況が続いたんですけど、修さん(青山)とどんな時でも前向きに積極的にプレーできた」と振り返った。
一方敗れた柴原は、「彼女たち(青山/穂積)はミスをしなくて、コートリカバリーが良かった。青山さんのネットプレーにもプレッシャーに感じた」と対戦相手を称賛。「(シグムンドとペアを結成してから)7試合戦ってきて、負けたのが今日だけだったので全体的には良かったと思う」と大会を総括した。
なお、11月の女子国別対抗戦「ビリージーン・キング・カップ」(スペイン・マラガ/ハード)でもペアを組む予定の青山と穂積。その負けられない戦いに向け青山は「このプレーの質を落とさないように2人で元気よく戦っていきたい」、穂積は「自分たちのプレーをすることを念頭に置いて楽しみたい」と意欲を示した。
■27日(大会最終日)の結果
【ダブルス(16ドロー)決勝】
〇青山修子/穂積絵莉(日本) 6-4、7-6(3) ●柴原瑛菜/ラウラ・シグムンド(日本/ドイツ)
【シングルス(32ドロー)決勝】
〇ジェン・チンウェン(中国)[1] 7-6(5)、6-3 ●ソフィア・ケニン(アメリカ)[WC]
※[WC]はワイルドカード、名前の後の番号はシード
取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)
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