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スライスサービスは身体を閉じて右に振る! 山口芽生が打ち方のコツに加え使い方も伝授!【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.12.01

スライスサービスはボールをこすろうとすると身体が開きやすいもの。山口芽生プロは、身体を閉じたままラケットを右に振り抜くように意識しているという(8~9コマ目)。写真:THE DIGEST写真部

スライスサービスはボールをこすろうとすると身体が開きやすいもの。山口芽生プロは、身体を閉じたままラケットを右に振り抜くように意識しているという(8~9コマ目)。写真:THE DIGEST写真部

 プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は高校に行かずにプロの道に進み、現在200位台まで世界ランクをジャンプアップさせている山口芽生選手の3回目。コース重視のスライスサービスのポイントを教えてくれた。

  *  *  *

 サービスは、威力の面ではまだまだ足りないですが、最近はコースをきちんと狙うようにしています。前のポイントからの相手との駆け引きなどを考え、意味のあるコース配分ができるようになってきました。コントロール力はアップしたと思います。

 きっかけは、もともとコース配分が単調だったので、コーチと1つの大会を通して全試合、1ポイントずつ記録を付けたんです。センターは何%、ワイド何%、ボディ何%、1stと2ndの確率は...という具合に全部数字を出してみて、その結果を基に実戦で意識してコースを打ち分けるようにしました。そしてその結果も後でチェックする。あの時はすごく細かく分析しましたね。

 球種はスライス系が得意です。1stからゆっくりめのスライスサービスを使ったり、コースを突いたり、駆け引きをしています。たとえバレたとしても、1stに緩いのがあると相手に意識させることで、そこに速いのを打てば効果はあります。最近はちょっと頭が回るようになってきました(笑)。

 
 コントロールを上げるために技術的に意識したのは、私は身体が左に開いてしまう傾向があるので、それを閉じたまま、右に向かって振ることを心掛けています(写真8~9コマ目)。それはセンターに打つ時もワイドに打つ時も変わりません。ラケットを抜いていくのはいずれにせよ右の方で、左に巻いてしまうとコントロールが利きません。

 それ以外では、呼吸の仕方も大事ですね。打つ前は息を吐いて、トスを上げる時に吸って、打つ時にまた吐くようにしています。そうすると吐いた時に肋骨が閉まって、力強く打てるんです。

 私はトレーニングでバレエをしているんですが、肋骨を絞るとすごくバランスが取りやすく、ピタッと止まれることを教わりました。サービスでもそれを気を付けると打つ前にバランスが整って、スッとトスを上げられます。

【プロフィール】山口芽生/やまぐちめい
1999年6月14日、東京都生まれ。159cm、右利き。高校に行かず国内のJTA大会、ジュニア大会を回って力を付け、17歳でプロ転向。攻撃的なストロークを武器に国内外を転戦し、2021年にポルトガルでITFツアー初優勝。今年の東レPPOでは予選を勝ち上がり初のWTAツアー本戦入り。浜松W35を制し、自己最高世界ランク292位、国内ランク12位まで上げている。所属:フリー。

構成●スマッシュ編集部
取材協力●SBCドリームテニスツアー
※『スマッシュ』2023年5月号より再編集

【連続写真】山口芽生のコース重視のスライスサービス『30コマの超分解写真』

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