専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

「ほとんどのケガは体重過多が原因だった」元全米女王アンドレスクが再起のためのストイックな食生活を明かす<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.05.09

2019年の全米オープンを19歳にして制したアンドレスクだが、以降はケガもあり鳴かず飛ばずの状態が続いていたが、現在は食生活を改善して再起を目指している。(写真は2024年8月)。(C)Getty Images

2019年の全米オープンを19歳にして制したアンドレスクだが、以降はケガもあり鳴かず飛ばずの状態が続いていたが、現在は食生活を改善して再起を目指している。(写真は2024年8月)。(C)Getty Images

 全米オープン覇者のビアンカ・アンドレスク(カナダ/世界ランキング121位/24歳)が、出場中のWTA1000シリーズ「イタリア国際」(イタリア・ローマ/クレー)で、禁酒と食事制限を徹底するストイックな生活ぶりを明かした。

 アンドレスクは、2019年全米オープンを19歳で制したが、その後は度重なるケガや病気に悩まされ、長期離脱も余儀なくされた。今年2月には虫垂炎の緊急手術を受け、復帰後もクレーコートシーズンでの成績は芳しくなかった。

 しかし今大会では、初戦で主催者推薦のフェデリカ・ウルジェージ(イタリア/同367位)を6-0、6-3で下し、2回戦進出を果たしている。

 彼女が自身の取り組みについて語ったのは、試合後の会見だった。

「ローマにいる今、本当に大変なの。でも、これが自分を良い状態にしてくれるとわかっているんです。6カ月間、アルコールは一切口にしていないし、これからも続けていくつもり」

 継続しているのは禁酒だけではない。食事面ではデイブ・アスプリー氏のベストセラー『バレットプルーフ・ダイエット』の理論を取り入れ、グルテンや乳製品をほぼ完全に断ち、トマト、ナス、ジャガイモなどの特定の野菜も避けているという。

「以前はこれらの食品をよく食べていたけれど、やめてから体調が劇的に改善しました。お腹の張りもなくなった」

 美食の都ローマにいながら、パスタやワインに一切手を出さないというストイックさには、彼女自身も苦笑いを浮かべるほど。「正直、何も楽しんでいないわ」と笑いながら話したが、再び頂点を目指す覚悟を決め、自ら決めたルールを貫いている。
 
 ではなぜ、彼女はこのような徹底した食事管理と禁酒を続けているのか。それはケガを克服するためだった。キャリアを振り返ったアンドレスクは、身体への負担を減らすことが再起への鍵だと考えたという。

「多くの人から体型を褒められるようになったわ。年齢とともに自然とスリムになってきた部分もあるけど、ほとんどのケガは体重過多が原因だったんです。だから、身体を絞ることは私の大きな目標の一つでした」

 もちろん彼女が目指すのは、見た目の美しさではない。競技人生を支える、強くしなやかな肉体だ。復活を期すアンドレスクにとって、このストイックなライフスタイルは、ただの我慢ではなく、未来への投資なのである。

 なお、アンドレスクは現地9日に実施される2回戦でドナ・ベキッチ(クロアチア/同19位)と対戦する。徹底した自己管理でリフレッシュした彼女が、再びトップレベルでの活躍を目指す。

構成●スマッシュ編集部

【動画】アンドレスクが19歳の時に制した「2019年全米オープン」決勝ハイライト

【関連記事】戦線離脱中の元全米女王アンドレスクが「ケガはだいぶ治っている」と現状報告。全仏と五輪出場に意欲を示す<SMASH>

【関連記事】全米オープン初出場で初優勝!19歳のアンドレクスがセレナをストレートで下す
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号