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ロシアテニス界期待の21歳シュナイダー、元世界1位サフィーナとの師弟関係をわずか1カ月で解消「彼女はバルセロナの自宅に帰った」<SMASH>

中村光佑

2025.05.09

同郷の名手サフィーナ氏をチームに招聘したことで「ワクワクしている」と語っていたシュナイダー(写真)だったが、その師弟関係はわずか1カ月という短期間で解消された。(C)Getty Images

同郷の名手サフィーナ氏をチームに招聘したことで「ワクワクしている」と語っていたシュナイダー(写真)だったが、その師弟関係はわずか1カ月という短期間で解消された。(C)Getty Images

 女子テニス世界ランキング11位で期待の新鋭として注目を集めている21歳のディアナ・シュナイダー(ロシア)が、4月にコーチとして自身のチームに招聘した同郷の女子元世界1位ディナラ・サフィーナ氏(ロシア/39歳)との契約をわずか1カ月で解消したと報告した。

 2023年5月にプロデビューしたサウスポーのシュナイダーは、まだ21歳にしてすでにシングルスでツアー4勝を挙げており、昨夏のパリ五輪では同郷の18歳ミラ・アンドレーワ(現7位)と組んだ女子ダブルスで銀メダルを獲得。昨年末には女子ツアーの年間最優秀成長選手賞にノミネートされるなど、飛躍的な成長を遂げている若手の1人だ。

 今季はここまでシングルス11勝11敗と少々苦戦しているが、ダブルスは19勝5敗と素晴らしい成績を残しており、アンドレーワとのペアでツアー2大会(ブリスベン、マイアミ)を制している。

 シュナイダーは昨年6月に男子元18位のイゴール・アンドレイフ氏(ロシア/41歳)を招聘したものの、同10月に関係を解消。新コーチを探している間は父親のマキシム・シュナイデル氏の指導を受けていたが、今年4月には自身のSNSを通じて元世界王者のマラット・サフィン氏を兄に持つツアー12勝の元女王、サフィーナ氏をチームに迎え入れたことを発表していた。

 海外テニス専門メディア『Tennis.com』によると、シュナイダーとサフィーナ氏は「ポルシェ・テニス・グランプリ」(WTA500)と「マドリード・オープン」(WTA1000)のクレー2大会を経てコーチ契約を解消したという。シュナイダーは「彼女はスペイン・バルセロナの自宅に帰った。彼女にとってはそれが必要だった」とだけ話し、パートナーシップが早期終了に至った具体的な理由については明かさなかったとのことだ。
 
 それでもシュナイダーは短いながらもサフィーナ氏と共に過ごした時間をこう振り返る。「もちろん、素晴らしい経験だった。彼女は元世界女王として、試合中に集中力を保つ方法や、ネガティブな感情に流されずにプレーやメンタルスキルを磨く方法など、たくさんのヒントをくれた。毎日成長できるよう、できる限り彼女から学んだことを活用していきたい」

 なお、サフィーナ氏との離別はシュナイダーのパフォーマンスにはさほど影響していない様子だ。

 先の「マドリード・オープン」3回戦でアナスタシア・セバストワ(ラトビア/元11位/現580位)に対して6-0、6-0の“ダブルベーグル”を遂げていたシュナイダーは、今週第13シードで出場している「イタリア国際」(5月6日~18日/イタリア・ローマ/WTA1000)2回戦でもキャロライン・ドルハイド(アメリカ/同73位)に6-0、6-0で勝利。四大大会に次ぐグレードのWTA1000カテゴリーにおける2大会連続のダブルベーグルは女子選手史上初の快挙である。

文●中村光佑

【画像】かつてシュナイダーが自身のSNSに投稿した新コーチ、サフィーナとの2ショット

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