現地７月30日、シンガポールで開催している世界水泳は男子200メートル個人メドレー準決勝が行なわれ、パリ五輪個人メドレー２冠のレオン・マルシャン（フランス）が１分52秒69の世界新記録を樹立した。2011年の世界水泳でライアン・ロクテ（米国）がマークした従来の記録を１秒31も更新する驚異的な記録を叩き出した。

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　23歳の五輪金メダリストが異次元の快泳をみせた。２泳目の背泳ぎから世界記録ラインを頭ひとつ抜け出したマルシャンは、ぐいぐい力強い泳ぎを披露する。得意の平泳ぎでは２番手以降を身体２つ分ほど突き放し、最後の自由形へ。世界記録の更新は確実。大歓声が上がるなかマルシャンはスピードを落とすことなく、そのままフィニッシュした。

　ビジョンに「WR（World Record）」の文字が映し出されると、マルシャンは両手を広げて「どーだ！」と言わんばかりに右腕でマッスルポーズ。水面を力強く叩きつけ、喜びを爆発した。
  　従来の記録を14年ぶりに大幅更新したマルシャンに地元メディアは大興奮。欧州放送局『Eurosport 』フランス版は「卓越した泳ぎ、レオン・マルシャンが200メートル個人メドレーで世界記録を更新！なんてアスリートなんだ！」と興奮気味にXに投稿した。

　大会公式の『World Aquatics』は前記録保持者のロクテ、2023年の福岡大会で記録を塗り替えた400メートル個人メドレーのマイケル・フェルプス（米国）の名前を引き合いに、マルシャンを「個人メドレーのキング」と断定。その泳ぎを絶賛した。

　まだ準決勝ながら相手の闘争心をへし折るような異次元すぎる快記録。決勝（日本時間21時23分）でも世界記録を樹立するのか。競泳界の新怪物に世界中から熱い視線が注がれている。

構成●THE DIGEST編集部

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