女子プロレス団体スターダムは、今まさに絶好調と言っていい。“赤いベルト”ワールド王者の上谷沙弥がヒールながら大人気。テレビ出演の効果もあって知名度を高め、リング内外で団体を牽引する存在になった。上谷と中野たむによる敗者引退マッチも大きな話題を呼んだ。
“聖地”後楽園ホールでの興行も好調が続いている。恒例のリーグ戦「5★STAR GP」決勝トーナメント初戦である8.20後楽園大会も、平日ながら指定席完売で立ち見が出た。
このリーグ戦で“復活”をアピールしたのが壮麗亜美。決勝トーナメント1回戦で敗れたもののブロック突破を果たし、リーグ公式戦では安納サオリにも勝利している。
スターダムに移籍する前から左ヒザを痛めていた(前十字靭帯損傷)壮麗は、昨年同じ左の半月板も損傷してしまう。
「靭帯は筋肉をつけてカバーしていたんですけど、不完全な状態でした。“次に大きなケガをしたら手術しかないな”とは思ってたんです。半月板も傷めてしまって、ここでしっかり治そうと。無理に試合をしてもクオリティが下がるだけなので」
昨年7月から長期欠場に入り、手術とリハビリ。靭帯再建と半月板縫合からの復帰までに1年を要した。
「手術したばかりの頃は“諦め”しかなかった。試合より何より、とにかくヒザを治すしかないので。練習を再開できるようになると“早くリングに戻りたい”という焦りみたいな気持ちも出てきました。でも中継の解説席でスターダムのレベルの高い試合を見ていると“自分はついていけるのか。みんなと同じようにできるのか”という不安も感じましたね」
だからこそ、復帰までに時間をかけた。ケガを治すというだけでなく、試合への恐怖心を取り除くことも必要だった。
6月の復帰戦、久々の実戦で“いける”という感触を得た。この時期に復帰したのは、7月に始まるリーグ戦までに試合を重ね、万全の状態を作っておくため。狙い通り、シングルマッチの連戦で身長170cmの大器はダイナミックな闘いぶりを見せた。
決勝トーナメント初戦敗退は悔しかったが、すぐに「前を向いていく」と語っている。それだけ今の状態に手応えがあるのだ。
「ヒザを治して、不安なく動けるというのが大きいです。復帰前より明らかに調子がいい。思い切って試合ができてます」
大型のパワーファイターというイメージがあった壮麗だが、それはヒザをかばいながらの闘いでスピードが出しきれなかったからでもあるという。
「前は動き出し、立ち上がりが遅かったですね。今はキレも大事にしてます。実はドロップキックも得意なんですよ」
ここぞという場面でドロップキックを出したら、その時にスターダムの勢力図も大きく変わるのではないか。
上谷のヒール転向と新ユニットH.A.T.E.結成、躍進は1年前から。壮麗の長期欠場と入れ替わりのような時期だった。
「欠場している間、ビッグマッチのメインはほとんどが上谷、H.A.T.E.絡みだったんです。それを見ているしかない悔しさがありました。だから“上谷一強”を崩すのは自分。そう思ってます」
これまでの闘いでも、そのポテンシャルは十二分に感じられた。その上、今はスターダム入りしてから最高のコンディションだ。負傷を抱え、ごまかしながらリングに上がる選手も少なくない中、壮麗は治療に専念する時間に耐えた。不安も焦りも乗り越えて、いよいよ大器が開花する。
取材・文●橋本宗洋
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このリーグ戦で“復活”をアピールしたのが壮麗亜美。決勝トーナメント1回戦で敗れたもののブロック突破を果たし、リーグ公式戦では安納サオリにも勝利している。
スターダムに移籍する前から左ヒザを痛めていた(前十字靭帯損傷)壮麗は、昨年同じ左の半月板も損傷してしまう。
「靭帯は筋肉をつけてカバーしていたんですけど、不完全な状態でした。“次に大きなケガをしたら手術しかないな”とは思ってたんです。半月板も傷めてしまって、ここでしっかり治そうと。無理に試合をしてもクオリティが下がるだけなので」
昨年7月から長期欠場に入り、手術とリハビリ。靭帯再建と半月板縫合からの復帰までに1年を要した。
「手術したばかりの頃は“諦め”しかなかった。試合より何より、とにかくヒザを治すしかないので。練習を再開できるようになると“早くリングに戻りたい”という焦りみたいな気持ちも出てきました。でも中継の解説席でスターダムのレベルの高い試合を見ていると“自分はついていけるのか。みんなと同じようにできるのか”という不安も感じましたね」
だからこそ、復帰までに時間をかけた。ケガを治すというだけでなく、試合への恐怖心を取り除くことも必要だった。
6月の復帰戦、久々の実戦で“いける”という感触を得た。この時期に復帰したのは、7月に始まるリーグ戦までに試合を重ね、万全の状態を作っておくため。狙い通り、シングルマッチの連戦で身長170cmの大器はダイナミックな闘いぶりを見せた。
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「ヒザを治して、不安なく動けるというのが大きいです。復帰前より明らかに調子がいい。思い切って試合ができてます」
大型のパワーファイターというイメージがあった壮麗だが、それはヒザをかばいながらの闘いでスピードが出しきれなかったからでもあるという。
「前は動き出し、立ち上がりが遅かったですね。今はキレも大事にしてます。実はドロップキックも得意なんですよ」
ここぞという場面でドロップキックを出したら、その時にスターダムの勢力図も大きく変わるのではないか。
上谷のヒール転向と新ユニットH.A.T.E.結成、躍進は1年前から。壮麗の長期欠場と入れ替わりのような時期だった。
「欠場している間、ビッグマッチのメインはほとんどが上谷、H.A.T.E.絡みだったんです。それを見ているしかない悔しさがありました。だから“上谷一強”を崩すのは自分。そう思ってます」
これまでの闘いでも、そのポテンシャルは十二分に感じられた。その上、今はスターダム入りしてから最高のコンディションだ。負傷を抱え、ごまかしながらリングに上がる選手も少なくない中、壮麗は治療に専念する時間に耐えた。不安も焦りも乗り越えて、いよいよ大器が開花する。
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