世界陸上東京大会に出場するイタリア代表団の最年少選手が、“笑顔のジャンパー”こと女子三段跳びのエリカ・サラチェーニだ。ミラノ出身で、父親は元400メートル走者のエンリコ・サラチェーニ。体操、水泳、飛び込み、スノーボードも得意な19歳の大学生が掲げる目標は、2028年のロサンゼルス五輪出場だという。

　サラチェーニは、2023年７月にスロベニアで行なわれた18歳以下の大会・欧州ユース五輪で13.42メートルを跳んで金メダルを獲得。24年８月にペルーで開催されたU-20世界選手権では、13.47メートルで銅メダルを受賞した。

　さらに名を揚げたのは、25年８月だった。フィンランドのタンペレで行なわれたU-20欧州選手権で圧巻のジャンプを披露。自己ベストと大会記録を更新する14.24メートルを跳んで見せたのだ。

　当時の様子を伊紙『Corriere della Sera』は、このように報じていた。「サラチェーニはイタリア国旗に包まり、カメラの前で『ママ、ありがとう、パパ！』と叫んだ。ほんの数分前にランウェイで見せていたのと同じ笑顔で、ブロンドの髪をポニーテールに結んだまま、喜びのあまり叫んだ。この若きアスリートは、キャリアの始まりにして、すでに大きな成功を収め、周囲を魅了している」。
  　そんなサラチェーニが世界陸上のメンバーに選ばれた。本人は、「正直、いまでも信じられない！　本当に心臓が止まりそう」と大きな衝撃だった心境をSNSに綴った。

「東京で開催される世界選手権に出場することになりました。６か月前に言われたら、絶対に信じなかったでしょう。子どものころから、スポーツのために多くの犠牲を払ってきた自分を誇りに思います。そして、ついに報われました」

　大きな期待を背に“笑顔のジャンパー”は、東京でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。女子三段跳びは９月16日に予選、18日に決勝が行なわれる。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】“笑顔のジャンパー”エリカ・サラチェーニのSNS投稿！

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