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複数選手がインフル感染のアクシデント…“17秒差で敗退”の法政大、主将・花岡慶次が涙ながらに語る「しっかり準備したが、力負けした」【箱根駅伝予選会】

THE DIGEST編集部

2025.10.19

レース後、涙を流しながら取材にこたえた法政大学の主将・花岡慶次。写真:滝川敏之

レース後、涙を流しながら取材にこたえた法政大学の主将・花岡慶次。写真:滝川敏之

 第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の予選会が10月18日、東京都立川市で行なわれ、法政大学は10時間37分13秒の11位に終わり、惜しくも本戦出場を逃した。11年連続86回目の出場を目指したが、10位の立教大学に17秒差であと一歩届かなかった。

 レース後、主将の花岡慶次(4年)は「しっかり準備してきたつもりでしたし、その中で11位という結果だったので、力負けしてしまったという印象です」と悔しさをにじませた。

 昨年度の予選会トップの立教大学は10時間52分36秒で、例年よりもハイペースな展開となった今回の予選会については、「合計タイムでいうと例年よりも早く、想定のタイムでは(10位以内で)ゴールできたかなと思う。ほかの大学がそれ以上に力をつけていて、自分たちがそれに勝てなかったというところが素直なところです」と振り返った。

 さらにチームは本番直前、思わぬアクシデントにも見舞われた。複数の選手がインフルエンザを発症。「本番の2週間前あたりから何人か出たという形です」と花岡主将は明かす。
 
 その影響で、直前のトレーニング環境は厳しいものとなった。「練習は(感染していない)メンバーと(感染した)メンバーで分けて、感染対策を徹底しました。寮内での生活や練習時間も調整して、感染が広がらないように対策した」と花岡。感染した3人のうち2人は欠場を余儀なくされ、1人は強行出場したという。そんな状況でも「走ってくれた」と、仲間の奮闘をねぎらった。

 また今年の箱根駅伝では15位に終わり、26年箱根駅伝本選へのシード権を手にすることはできなかった。そのため、予選会の前には法大・坪田智夫監督から「予選会は苦しいぞ、厳しい戦いになると常々言われてきた」と明かし、花岡は「それに対しての対策はやってきた。夏合宿も例年と違って予選会を見据えた練習をしてきた」と語り、「しっかり準備はしてきましたが、思うような結果を残すことができませんでした」と言葉を詰まらせた。

「大学競技は今日が最後になると思います」

 4年生の花岡にとって、今回が大学最後のレースとなった。「大学2年の秋頃までは出られず苦しい思いをした。3年生ではなんとか箱根出走を掴み取ることができて、走ることができたけど、結果は振るわなくて、チームの足を引っ張るような結果で非常に悔しい思いをした。今年はその箱根駅伝の悔しさを胸に練習してきましたが、最後の最後でこんな結果になってしまって、申し訳なかったなという気持ちです」と涙ながらに語った。

 あと一歩でつかめなかった“箱根の切符”。それでも、主将として最後までチームを支えた花岡の姿は、仲間たちの胸に深く刻まれたに違いない。

取材・文●栁下大護(THE DIGEST編集部)

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