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トヨタのエバンスがラリー・スウェーデンでイギリス人初制覇! 総合ランキング同率首位に【世界ラリー選手権】

甘利隆

2020.02.18

エバンスがイギリス人初制覇(前列右)コ・ドライバーはマーティン(前列左)。19歳のロバンペラは3位(後列右)(C)TOYOTA MOTOR CORPORATION.

 WRC(世界ラリー選手権)第2戦『ラリー・スウェーデン』が2月14日~16日に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(以下WRT)のエルフィン・エバンスがイギリス人初の優勝を飾り、総合ランキングでも初戦モンテカルロを制したティエリー・ヌービルと並び、首位に立った。

 シーズン唯一のフルスノーラリーとして知られるこの大会だが、今年は舞台となるスウェーデン、ノルウェーが深刻な雪不足に見舞われ、走行距離を大幅に短縮して開催された。

  エバンスが駆るヤリス WRC 33号車は、競技初日から4区間中2区間のSS(スペシャルステージ)でベストタイム、残りの2本のSSでも2番手と好スタートを切って8.5秒差でトップに躍り出ると、続く2日目も4本のSS中、3ステージでベストを記録して17.2秒差にリードを拡大した。

 最終日となる3日目に行なわれた、トップ5タイムを記録した選手に対してボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」も6番手のタイムでまとめ、2017年の『ラリーGB』以来となる通算2勝目、トヨタ陣営に加入して初めてとなる勝利を手にした。

 2位には前年トヨタでチャンピオンに輝き、今年はヒュンダイ i20クーペ WRCで戦うオィット・タナック。3位にはエバンスと同じTOYOTA GAZOO Racing WRTから参戦し、6回のWRC王者セバスチャン・オジエとの激しいチームメイトバトルを制した19歳のカッレ・ロバンペラが入った。なお、19歳での初表彰台は従来の記録を2歳以上更新する史上最年少記録となる。
 
 自身も4度のWRCタイトルを獲得したチーム代表のトミ・マキネンは「エルフィンは週末を通して素晴らしく、スウェーデンで初めて優勝したイギリス人として、WRCの歴史に名を刻んだ。カッレの最終ステージでの走りも素晴らしいものでした。ライバル達は過去にこのステージを何度もWRカーで走っていますが、カッレは初めてだったにも関わらず、ライバルを大きく突き放した。我々にとって最高の結果」とコメント。

 第2戦終了時点でトヨタはマニュファクチャラー選手権で2位のヒュンダイに10ポイントの差をつけてトップ。次戦は3月12日から15日にかけて開催される『ラリー・メキシコ』だ。

【ラリー・スウェーデン 総合順位】
1位 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) 1h11m43.1s
2位 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +12.7s
3位 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +20.2s
4位 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +23.6s
5位 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (フォード フィエスタ WRC) +32.4s
6位 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +33.8s
7位 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m00.9s
8位 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +1m24.5s
9位 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリス WRC) +1m59.6s
10位 ヤリ・フッツネン/ミッコ・ルッカ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +4m03.0s

文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super
 
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