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“うたまさ”吉田唄菜/森田真沙也、69.61点発進 スケート靴、衣装すべての荷物がロストする災難も「学べた試合」と笑顔で乗り切る【フィギュアNHK杯】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.11.07

笑顔を浮かべて演技を完走したうたまさ。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 11月7日、フィギュアスケートのグランプリシリーズ第4戦「NHK杯」が大阪・東和薬品ラクタブドームで開幕した。初日はアイスダンスリズムダンスが行なわれ、"うたまさ"こと吉田唄菜/森田真沙也組が69.61点をマーク。8位で明日のフリーダンスに臨む。

 前半からダイナミックな演技でスタート。息の合ったスケーティングで会場からは手拍子が鳴った。曲調が盛り上がる後半ではローテーショナルリフトを入れ、ジャッジに大きくアピール。最後まで情熱的に滑った。
 
 演技後、吉田は「最初から最後まで自分たちが楽しく滑れた」と笑顔で語ったが、実は大会に臨むにあたり思わぬ災難に見舞われていた。練習拠点にしているカナダから帰国した時にスケート靴や衣装などすべての荷物がロストバゲージとなってしまい、「バンクーバーの方に行ってしまって...」と顔面蒼白。荷物が手元に届いたのが、5日の公式練習前で十分な滑りこみができなかったという。その中でも「2人で細かい部分を確認・練習することができた」と話し、「本当にこういった状況の中で自分たちの力を出し切ることを今回学べた試合になった」と逆風でもプラスに捉えた。

 前日の曲かけ練習ではイタリアのシャルレーヌ・ギニャールと接触するアクシデントが起きたが「大丈夫です」と問題ないことをアピール。「アクシデント続きではあったけど、その中では自己ベストに近い点数。70点に本当にギリギリ届かなかったという感じ。まだまだ伸びしろはある」と振り返り、個人種目での出場枠を逃したミラノ・コルティナ五輪最終予選の悔しさを明日のフリーダンスで全力でぶつける。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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