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【F1】「気迫はあったが、滑稽なまでに空回り……」角田裕毅の失意のサンパウロGPに各国メディア“酷評&同情”「チームが流れを台無しに」

THE DIGEST編集部

2025.11.12

自身とチームのミスで下位に沈む展開が続いた角田。(C)Getty Images

 F1第21戦サンパウロGPで、レッドブルの角田裕毅は17位フィニッシュという失意の結果に終わっている。

 フリー走行の序盤でスピンしてバリアに激突、車にダメージを負うというネガティブなスタートを切った角田は、続くスプリント予選でSQ1敗退(18番手)。2日目はピットレーンスタートとなったスプリントで13位まで順位を上げたが、ここで試したセッティングは予選に活かされず、Q1敗退の19番手に沈む。

 3日目の決勝は序盤こそ好パフォーマンスを発揮するも、ランス・ストロール(アストンマーティン)への接触で10秒のタイムペナルティを受け、入賞の可能性は潰えた。

 ペナルティを消化する際には、10秒が経過する前にメカニックが車に触れてしまうという凡ミスによって、同じペナルティを追加される不運にも見舞われた角田。レース後には「最悪の週末のひとつ」と自身で語ったように、何もかも上手くいかない、フラストレーションの溜まる3日間となった。

 加えて、チームメイトのマックス・フェルスタッペンは予選16番手の決勝ピットレーンスタートから3位表彰台を獲得しており、チームメイトとの比較でも明暗がくっきりと分かれる結果となった。
 
 全セッションで苦しんだ角田に対しては、当然ながら各国専門メディアも厳しい評価を下しており、英国のモータースポーツ専門サイト『CRASH』は10点満点の採点で「5」を与え、以下のように寸評した。

「角田にとって、またもや印象の薄い週末となった。スプリント予選と予選のいずれもファーストラウンドで敗退。決勝ではレッドブルが、チームメイトとは異なり、角田をピットレーンスタート(セッティング変更)をしなかったため、日本人ドライバーは最適と言えないセッティングのままでレースを戦わざるを得なかった」

『TOTAL MOTORSPORT』も最下位タイの「5」で、「ミスとペナルティが痛手になり、ポイント獲得の可能性は完全に潰えてしまった。レッドブルの2台目のマシンが低迷するなか、日本人ドライバーにとっては忘れたいレースとなった」と振り返った。

『RACE FANS』はさらに厳しい「3」評価を与え、「おなじみの展開ではあったが、ストロールに対する不器用な突っ込みは、特に酷い場面として際立っていた」と事実上の勝負権を失う結果を招いたミスを批判した。

「5」を付与したのは、同国のF1専門サイト『PLANETF1.COM』。「ストロールとの接触で10秒ペナルティを受けたが、ピットでそれを消化するのに、メカニックが規定の時間より早くマシンに触れてしまったため、さらに追加でペナルティを科せられた。結果として、完走扱いとなったドライバーのなかでは最下位でレースを終えている」と日本人ドライバーの71周を総括している。
 
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