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格闘技・プロレス

「違う展開になったかも」那須川天心が井上拓真に逆転で完敗「完璧な誤算。プランが狂った」人気の元世界王者3名が見る勝負のポイントは一致「そこからガーって」

THE DIGEST編集部

2025.11.25

序盤はリードしたが井上に盛り返されて敗れた那須川。(C)THE DIGEST

序盤はリードしたが井上に盛り返されて敗れた那須川。(C)THE DIGEST

 元WBA世界ミドル級王者の竹原慎二氏が、自身のYouTube番組で元WBAジュニアフライ(現ライトフライ)級王者の渡嘉敷勝男氏、WBA世界スーパーフェザー級と同ライト級王者の畑山隆則氏と、11月24日に行なわれた日本人ボクサー同士の世界戦について語り合った。

 キックボクシングのスターでボクシング転向後も7戦全勝だった同級1位の那須川天心(帝拳)と、同2位で元WBC同級暫定王者で元WBA同級王者の井上拓真(大橋)で争われたWBC世界バンタム級王座決定戦は、2者が116対112、1者が117対111の3-0の判定で井上が制した。

 渡嘉敷氏は試合直前の両者について、「(井上は)今回、相当気合が入っていたね。(リングに)上がってきた時、ものすごくいい顔をしていた。でも天心選手は余裕の顔だった。『俺は勝つよ。勝つのが俺の人生なんだよ』って、そういう先入観があったんじゃないかって。ちょっと舐めたところがあったかな」と推測する。

 試合は、竹原氏、畑山氏と2ラウンドまでは那須川が優勢だったという点と、好試合だったという見解で一致。3回からは井上が盛り返し、4回終了時点での判定では審判3者ともに38対38で同点だった。この時の採点が、試合展開を大きく変えたという考えでも3人の元世界チャンピオンは意見が重なった。

 竹原氏は「4ラウンドの採点で俺と渡嘉敷さんは、拓真が2ポイント負けていた。ハタケはドローだった。4ラウンドの採点が終わった後に拓真が、ペースを上げてきて、天心が段々ついていけなくなった。(天心が)リードしていたら、違う展開になったかもしれない。『この戦い方でいいんだ』と」と振り返った。
 
 渡嘉敷氏が「(井上が)そこからガーって来たよね」と言えば、畑山氏は「ドローだったのは天心陣営の完璧な誤算。その後のプランが狂ったと思う」と述べた。

 また3人の元世界王者は、いずれも那須川の課題にも言及。竹原氏は「攻撃がワンパターン。もっとバリエーションがないと、拓真みたいな選手には通用しない。あと手数が少ない」、畑山氏は「世界タイトルになってくると、あれじゃ通用しない。ワンパターンだから(相手に)バレる」と指摘する。

 また渡嘉敷氏は「世界を取るための、次のステップにはなったと思う。これを反省にして。世界は甘くないんだよっていう。来年中には(世界再挑戦を)やると思うよ。世界の実力はある。その実力が出せていなかった。今日は封じ込められていたから」と今後も視界に入れてコメントした。

 また、竹原氏は井上の複数団体制覇と那須川の再起、畑山氏は那須川の世界奪取とその後のキックボクシング時代からライバルである前WBO世界バンタム級王者の武居由樹らとの対戦に期待を寄せた。

 大きな注目を集めた一戦で、激闘を繰り広げた井上と那須川。今後の動向からも目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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