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「『世紀の移籍』は失敗に終わった」“0勝”フェラーリに母国メディア苦言 ハミルトンは初の表彰台なし、ルクレールはアストン移籍⁉「すでに候補」

THE DIGEST編集部

2025.12.12

未勝利に終わったルクレール(右)とハミルトン(左)のコンビ。ハミルトンに至っては、F1キャリア初の表彰台ゼロに終わった。(C)Getty Images

未勝利に終わったルクレール(右)とハミルトン(左)のコンビ。ハミルトンに至っては、F1キャリア初の表彰台ゼロに終わった。(C)Getty Images

 2025年、シャルル・ルクレールと新加入ルイス・ハミルトンがコンビを組み、大きな期待とともにシーズンに臨んだフェラーリ。しかし結果は、2021年以来となる0勝、前年度から28戦未勝利と、長い歴史の1ページに不名誉な記録を刻んだ。

 コンストラクターズランキングではレッドブルに次ぐ4位に低迷。経験、実績とも豊富な両ドライバーだが、ルクレールは2位が2回、ハミルトンはF1キャリアで初めてシーズン通して表彰台すら登れず、最高順位は4位にとどまった。

 マシンの戦闘力不足が露呈したシーズン序盤の状況から、チームは26年仕様の開発へ舵を切ったとも囁かれていたフェラーリ。母国イタリア紙『CORRIERE DELLA SERA』は、シーズン中の首脳陣の決断に、非難の声を上げている。

「2025年マシンを早々に見切り、公式には『次の年に集中するため』と、プロジェクトを放棄した。本当にそのマシンを修正する余地がなかったのか、それとも担当者が無能だったのか?」
 
 また、来季以降の展望でも厳しい見解が並ぶ。両ドライバーの去就について論じた同メディアは、エースとして奮闘をみせたルクレールに対し、「ハミルトンを上回るとは思っていたが、ここまで差がつくとは想定していなかった」と主張。「競争力あるマシンがなければ、(チームとルクレールの)別れは避けられない」と訴えており、「アストンマーティンはスポンサーに対し『2027年はトップドライバーを迎える』と約束しており、ルクレールはすでに候補に入っている」と移籍の可能性を示唆した。

 ハミルトンについては、獲得を「『世紀の移籍』は失敗に終わった」と評しているほか、「ドライビングだけでなくチームとの関係面でも相性は最後まで噛み合わず、首脳陣との関係も冷え込んだ」と振り返る。

 そのうえで、「ハミルトンにはあと契約が1年残り、イメージを損なうような早期引退は望まず、また許される立場でもない」と憤りを隠さず。さらに、「変化を訴え続けたが門前払いされ、苛立ちを露わにした場面も多かった。41歳になった今、まだ競争力があるかどうかは、まともなマシンに乗らない限り誰にも判断できない。約束を語る時間はもう終わった」などと、ベテランへの想いを綴った。

 ライバルのマクラーレン、メルセデス、レッドブルが先を行くなか、フェラーリは新規定下で巻き返せるのか。26年は名門にとって、あらゆる意味で重要なシーズンになりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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