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フィギュア

島田麻央、0.1点差のSP2位発進 直前に起きたアクシデントに苦笑い「手を上げたら天井に…」【全日本フィギュア】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.12.20

17歳がSP2位発進。会心演技を披露した。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

17歳がSP2位発進。会心演技を披露した。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 フィギュアスケートの全日本選手権が12月19日、東京・代々木第一体育館で行なわれ、女子のショートは17歳の島田麻央が79.33点の高得点をマーク。国際スケート連盟(ISU)非公認ながら今季世界最高得点を叩き出す会心演技に会場は総立ちのスタンディングオベーション。79.43点で首位立つ坂本花織と0.1点差の2位でフリー(21日)を迎える。

 天才少女が衝撃のパフォーマンスを披露した。島田は冒頭のトリプルアクセルを綺麗に着氷。GOE(出来栄え点)は1.71点と高い加点が付いた。後半の連続ジャンプ、スピンとステップは最高評価のレベル4を獲得する圧巻の演技でフィニッシュ。ノーミスに満面の笑顔が弾けた。

 キスアンドクライで得点を確認すると、島田は隣に座る濱田美栄コーチと一緒に驚きの表情を浮かべ、両手で口を抑えた。「こんなに点数が出るとは思っていなかった。ただただビックリです」と振り返りながら、「一番いい形で、笑顔でショートを終えることができたことが今は一番嬉しいです」と頬が緩んだ。
 
 今大会はミラノ・コルティナ五輪代表の最終選考会を兼ねており、4年に一度の独特な緊張感に包まれている。自身は年齢制限により大舞台の出場資格はないが、試合前は相当な緊張感に襲われたようで、6分間の直前公式練習後に予想もしないアクシデントが発生。「(ジャンプの)回転練習で手を上げたら天井が思ったほど低かったので、手をぶつけてしまった」と苦笑い。「それで緊張が少し和らぎました」と話し、「そういうことはよくある?」と重ねて訊くと、「えっと...こういうことはよくあります」と少し恥ずかしそうに答えたが、想像もしない出来事で逆に落ち着きを取り戻すことができた。

 勝負のフリーはX JAPANのYOSHIKIが作詞作曲を手掛けた『Miracle』(ミラクル)を演じる。「(ショートで)この演技ができたのは、まずミラクル達成だと思う。フリーが本番のミラクルなので、自分らしいミラクルが起こせるように頑張りたい」と曲名にかけて意気込んだ。

 過去3大会の全日本は3、3、2位と一歩ずつ表彰台を上がっている島田。ジュニアカテゴリーの選手が優勝すれば、2003年の安藤美姫以来、22年ぶりの快挙となる。ミラノ・コルティナ五輪には出場できないが、無限の可能性を秘める17歳が頂点に立ってもおかしくない。

▼全日本フィギュアスケート選手権 女子ショート結果(上位6人まで)
1位 坂本花織 79.43点
2位 島田麻央 79.33点    
3位 中井亜美 77.50点
4位 千葉百音 74.60点    
5位 岡 万佑子 73.20点    
6位 渡辺倫果 71.36点

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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