ビッグマッチを前に、強気な言葉が発せられている。

　12月27日、サウジアラビアで開催される、「THE RING　V:ナイト・オブ・ザ・サムライ」のメインイベントでは、世界スーパーバンタム級４団体統一王者の井上尚弥（大橋）に、WBC世界同級２位アラン・デビッド・ピカソ（メキシコ）が挑む。圧倒的優位が揺るがないとも評される“モンスター”と拳を交えるチャレンジャー、ピカソの意気込みが母国メディアを通じて伝えられている。

  　メキシコボクシングサイト『IZQUIERDAZO BOXEO』が現地12月17日、ピカソへのインタビューを実施。公式サイト上でその内容を掲載した。

　記事では、「キャリア最大の試合まで残り10日。ピカソはスーパーバンタム級の４団体統一王者・イノウエに挑む。多くのファンや専門家から『また新たな犠牲者』と見られていることについても気にしていない様子であり、少なくとも自分にプレッシャーはないと強調した」と報じている。ベルト奪取を見据える25歳の落ち着きぶりは、本人が語った以下のコメントにも表れている。

「プレッシャーはナオヤの方にあると思う。この試合で俺は何も失わない。一方で彼は、俺に負けたらすべてを失う。だからプレッシャーを感じるべきなのは彼の方だと思う」

　さらに、この日の興行ではメイン以外でも「日本対メキシコ」のカードが組まれていることから、ピカソは、「一緒に行く仲間も含めて、俺たちは“サムライ・ナイト”じゃなく“アステカ・ナイト”にする」との意欲も明かす。

　また同メディアは、「イノウエとの世界戦を狙い始めてから１年以上。通称“キング・デビッド”は、12月27日にサウジアラビアで行なわれるこの一戦に向け、集中的な準備を積み重ねてきた」と振り返っており、さらに、「戦績32勝０敗１分（17KO）の無敗ボクサーであるピカソは、今年２度目のリングに上がるにあたり、万全の準備を整え、高いモチベーションを保っている」と現在の印象も綴っている。

　そして今回のトピックは、最後までピカソによる大一番への自信に溢れた言葉が並んだ。

「すごく楽しみだし、27日に早くリングに上がりたい。ここ数日は長く感じるくらいだ。歴史を作り、世界に“デビッド・ピカソ”の名を知らしめ、記憶に残る存在になる」

　決戦が近づく中、モチベーション十分なメッセージを残しているピカソ。“井上圧勝”との下馬評も少なくない中、世間の声を覆すべく、どんなファイトを繰り広げるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】「絶対やり切るよ」井上尚弥が肉体美を披露！