プロラグビー選手の小林賢太は、特注品を頭につける。
頭部や耳のダメージを軽減するヘッドキャップに、黒地に黄色のチームカラーをあしらっているのだ。
それをファンがわかる目印にしている。
否。
同僚で似た体型のテビタ・タタフも、同じものを被っているのだと笑う。
「周りの人からも『見間違えた』と言われるので…。このヘッドキャップと言えば僕だな、とわかってもらえるプレーをしなきゃと思っています」
スクラム最前列の左プロップを担う。もともとは右プロップも、早大4年時に現職へ転じた。
同じサンゴリアスの2022年度入部組に、元帝京大主将で右プロップの細木康太郎がいたことが背景にある。
両者が進路を定める時期、現ゼネラルマネージャーの田中澄憲氏は明大の監督だった。
自身の出向元が2人の獲得を検討中だと聞き、時のリクルーターに「小林は1番(左プロップの背番号)で採ったら」と助言。構造上、比較的スクラムで負担の少ない側に小林を転向させるイメージだ。
身長181センチ、体重115キロとがっしりしていながらボディバランスがよく、手先が器用で、何より、ワークレートが高いのがこの26歳の特徴だ。スタイルに即したコードチェンジが奏功したのもあり、2025年には日本代表に初選出された。
6月以降の活動を通し、クボタスピアーズ船橋・東京ベイの紙森陽太、東芝ブレイブルーパス東京の木村星南といった同年代の有望株と定位置を争ってきた。秋の国内外キャンペーンにおいては、戦前の世界ランクにおける上位国との5試合全てでスターターを担った。持ち味を活かした。
12月中旬からの国内リーグワン1部でも、相変わらずたくさんのプレーに参加する。秘訣はこれだ。
「立ち上がる。動く。横の選手と繋がる。その流れがはまった時に、形になる」
印象的なシーンが1月10日にあった。
本拠地である東京・味の素スタジアムでの第4節に先発。7-7と同点だった前半20分、キックレシーブからの連続攻撃で沸かせた。
中盤左端のスペースを味方ナンバーエイトのショーン・マクマーンが駆け上がり、接点を作る。同じくスクラムハーフの流大が右後方へパス。ここに反応したのが、小林だった。
まずは供給された球を、フルバックの松島幸太朗が掴む。その右斜め後ろに立っていた小林が、さらにボールを呼び込む。
松島が目の前の防御を引きつけながらさばいたことで、小林は捕球と同時に守備ラインを突破する。敵陣22メートル線を越え、待ち構えていたタックラーもフットワークでいなす。相手の手の届かぬ場所へ、ダウンボール。
勢いづいたサンゴリアスは、そのまま一時勝ち越しとなるトライを決めた。
フィニッシャーは、小林だった。
大きなランを終えてすぐに起立し、トライラインの近くでラストパスをもらったのだ。
「立ち上がる。動く。横の選手と繋がる。その流れがはまった時に、形になる」
本人は頷く。
「その試合でよかったことは、自分がやりたいプレーをするために、周りの選手とコミュニケーションを取ることです。抜け出したシーンでも、ボールがエッジ(左端)に運ばれた段階でマツさんと次に(連係面で)どうするかを共有していました。事前の準備がうまくいけば、自ずと遂行できるという感じです」
頭部や耳のダメージを軽減するヘッドキャップに、黒地に黄色のチームカラーをあしらっているのだ。
それをファンがわかる目印にしている。
否。
同僚で似た体型のテビタ・タタフも、同じものを被っているのだと笑う。
「周りの人からも『見間違えた』と言われるので…。このヘッドキャップと言えば僕だな、とわかってもらえるプレーをしなきゃと思っています」
スクラム最前列の左プロップを担う。もともとは右プロップも、早大4年時に現職へ転じた。
同じサンゴリアスの2022年度入部組に、元帝京大主将で右プロップの細木康太郎がいたことが背景にある。
両者が進路を定める時期、現ゼネラルマネージャーの田中澄憲氏は明大の監督だった。
自身の出向元が2人の獲得を検討中だと聞き、時のリクルーターに「小林は1番(左プロップの背番号)で採ったら」と助言。構造上、比較的スクラムで負担の少ない側に小林を転向させるイメージだ。
身長181センチ、体重115キロとがっしりしていながらボディバランスがよく、手先が器用で、何より、ワークレートが高いのがこの26歳の特徴だ。スタイルに即したコードチェンジが奏功したのもあり、2025年には日本代表に初選出された。
6月以降の活動を通し、クボタスピアーズ船橋・東京ベイの紙森陽太、東芝ブレイブルーパス東京の木村星南といった同年代の有望株と定位置を争ってきた。秋の国内外キャンペーンにおいては、戦前の世界ランクにおける上位国との5試合全てでスターターを担った。持ち味を活かした。
12月中旬からの国内リーグワン1部でも、相変わらずたくさんのプレーに参加する。秘訣はこれだ。
「立ち上がる。動く。横の選手と繋がる。その流れがはまった時に、形になる」
印象的なシーンが1月10日にあった。
本拠地である東京・味の素スタジアムでの第4節に先発。7-7と同点だった前半20分、キックレシーブからの連続攻撃で沸かせた。
中盤左端のスペースを味方ナンバーエイトのショーン・マクマーンが駆け上がり、接点を作る。同じくスクラムハーフの流大が右後方へパス。ここに反応したのが、小林だった。
まずは供給された球を、フルバックの松島幸太朗が掴む。その右斜め後ろに立っていた小林が、さらにボールを呼び込む。
松島が目の前の防御を引きつけながらさばいたことで、小林は捕球と同時に守備ラインを突破する。敵陣22メートル線を越え、待ち構えていたタックラーもフットワークでいなす。相手の手の届かぬ場所へ、ダウンボール。
勢いづいたサンゴリアスは、そのまま一時勝ち越しとなるトライを決めた。
フィニッシャーは、小林だった。
大きなランを終えてすぐに起立し、トライラインの近くでラストパスをもらったのだ。
「立ち上がる。動く。横の選手と繋がる。その流れがはまった時に、形になる」
本人は頷く。
「その試合でよかったことは、自分がやりたいプレーをするために、周りの選手とコミュニケーションを取ることです。抜け出したシーンでも、ボールがエッジ(左端)に運ばれた段階でマツさんと次に(連係面で)どうするかを共有していました。事前の準備がうまくいけば、自ずと遂行できるという感じです」





