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ラグビー

早大はなぜ最後まで攻めきれなかったのか――V14明大の選手たちが語った「オールコネクト」の意識【ラグビー大学選手権】

向風見也

2026.01.12

明治大は粘り強い守備で終盤の早稲田大の猛攻を凌いだ。写真:アフロスポーツ

明治大は粘り強い守備で終盤の早稲田大の猛攻を凌いだ。写真:アフロスポーツ

 力を振り絞った。

 2026年1月11日、4万3489人が集まる東京・国立競技場でラグビーの大学選手権決勝が行なわれ、明大は、史上最多16度の優勝を誇る早大を22―10で退けた。

 2018年度以来14回目の日本一に輝いた。4年生センターの平翔太主将は言う。

「想定外のことを想定内にして戦うよう準備した。それをフィールドでできてよかったです」

 後半9分までに22得点して迎えた終盤戦。攻めまくる早大に明大が食らいついた。

 12点リードの後半24分だった。早大の2年生スタンドオフとして好キック連発の服部亮太が、ミットフィールドで中央突破。スタンドを沸かせた。
 
 人気のキーマンが潮流を変えそうなところだったが、服部の進路にはさらなる明大の壁があった。待ち構えたのは、明大2年でウイングの白井瑛人だった。スティールに成功した。

 続く28分にも、明大は似た場面を作った。鋭く切れ込む服部を、明大フォワード陣が仕留めた。3年生ロックの亀井秋穂が倒し、4年生フッカーの西野帆平が球に絡んだ。

 服部が「そこまで行って(トライを)獲り切れないのが反省するところ。獲り切れるチームが、優勝するチーム」と天を仰ぐなか、亀井は「今回のチームのフォーカスは『オールコネクト』。ディフェンスのコネクションも含まれます。自分は低く刺さっていくことを意識」。西野は別角度で深掘りした。

「相手のスタンドオフが内に切ってくる(接点側にステップを踏む)と分析(したおかげで、スムーズにスティールを)狙っていけました」

 22―10と迫られていたラストワンプレーの場面では、終了のホーンを聞きながら向こうが落球するまで辛抱した。

 リーダーの言葉を借りれば、荒波に立ち向かうことも「想定内」としていたのだろう。

 4年生スクラムハーフの柴田竜成は、飾り気のない言葉で表した。

「(守りの列が)揃っていないなかでも、しっかりコミュニケーションを取って、コネクトできた」

 お互いに手堅かった。キックで陣地を奪い合った。早大は服部が特大の一撃でスタンドを沸かせる一方、明大はフルバックの古賀龍人が空洞を鋭利に切り裂いた。どちらにボールが渡るかがわからない、上空への球筋も増えた。明大の柴田はこうだ。

「フィフティ・フィフティ。どっちに転がるかわからない。だから相手に転がっても、自分たちはチェイス(落下地点の防御網)を揃えていれば不安はないです」

 拮抗した腕相撲のような流れのさなか、重要な局面を制したのが後の勝者だった。

 7―3で明大リードの前半28分。早大は日本代表フルバックで3年の矢崎由高をイエローカードで欠いた。その次に起きた明大のアタックで、明大の柴田が右奥のスペースへ足を振り抜いた。シャープな弾道を描いた。

 ちょうど相手の最後尾が手薄になっているのを踏まえ、その判断をした。

 それに対して服部が処理に回ったものの、その地点には白井ら明大の追っ手も殺到していた。まもなく明大が攻撃権を握り、その場に居座った。

 33分、スタンドオフの伊藤龍之介が得意のランでチーム2トライ目を挙げた。直後のゴール成功で14―3とした。殊勲の9番は頷く。

「裏のスペースが空いていたので、そこに蹴った。いいチェイスもあったおかげで、ミスを誘えたのかなと。(スコアを)獲り切れるところで獲り切れたのは、デカかったです」
 
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