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「ムチは10回までなのに…」世界最高額の競馬レースでレジェンド騎手に史上最高額の罰金!

THE DIGEST編集部

2020.03.03

米競馬界で殿堂入りのスミス騎手が賞金の“60%”を没収された。(C)Getty Images

米競馬界で殿堂入りのスミス騎手が賞金の“60%”を没収された。(C)Getty Images

 世界最高賞金額のレースで“レジェンド”に手痛いペナルティーが科された。

 現地2月29日、サウジアラビアで開催されたのが競馬のG1レース「サウジカップ」だ。今年から新設されたビッグレースは世界中から名騎手、名馬が集結し、優勝賞金額が1000万ドル(約10億8000万円)という超破格。レースはアメリカ産のマキシマムセキュリティが制し、ビッグプライズを手にした。

 そのレースで、ひとつのルール違反が指摘されたのだ。

 トップと4分の3馬身差で惜しくも2位に甘んじたミッドナイトビシュー。騎乗は米競馬界で殿堂入りを果たしている名手マイク・スミスだった。10回までしかムチを使ってはいけないという大会ルールを遵守せず、14回に及んだのがその理由だ。驚くべきはその罰金額で、なんと20万ドル(約2160万円)! 9日間の騎乗停止も命じられたという。着順に変更はなかった。

 2着ミッドナイトビシューが得た賞金額は350万ドル(約3億7000万円)で、スミス騎手に配分されるのは10%にあたる35万ドル(約3700万円)だ。規定通り、その賞金の60%に当たる額が罰金として徴収されたのだ。欧米メディアはこれが「騎手のペナルティーとしては史上最高額」と報じている。
 大会を運営するサウジアラビア・ジョッキーズクラブのフィル・タックス氏は「何日も前から騎手のみなさんには(ムチの制限回数について)メールで伝え、ブリーフィングでも説明し、控室にも貼り紙をしてありました。違反は違反です。スミス騎手も例外ではありません」と説明した。

 前日には世界有数の男女騎手13名が争う「インターナショナルジョッキーズチャレンジ」で堂々の優勝を飾っていた54歳。栄光に彩られたキャリアに、まさかの“世界記録”が書き加えられた。

構成●THE DIGEST編集部

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