川崎競馬場に残念な知らせが届いた。フランス出身の女性騎手ミカエル・ミシェルが、２日間の騎乗停止処分を言い渡されたのだ。

　ミシェル騎手は現地２月28日にサウジアラビアで行なわれた「インターナショナルジョッキーズチャレンジ」に参戦。世界中から集まった男女13名の名手たちに交じって大いに健闘し、総合３位タイという好成績を残した。すでに日本へ戻り、月曜日には川崎競馬で７鞍に騎乗して２勝を挙げ、地方競馬での通算勝利数が「16」に。世界通算で131勝目となり、歓喜が弾けた。

　サウジのジョッキーズクラブから罰則の連絡が届いたのは、火曜日になってから。ムチに関する違反行為があったという。同大会はムチを打つ制限が10回以内と定められるなど異例の厳格なルール。どうやら「２回連続でのムチ」が直接的な原因となったようだ。

　前日には世界最高額賞金レース「サウジカップ」で2着に入った名騎手マイク・スミスが「14回のムチ」でペナルティーを科され、獲得賞金の60％に当たる20万ドル（約2160万円）を没収され、9日間の騎乗停止を告げられた。20万ドルは騎手に対するものとしては「史上最高額の罰金」と報じられている。 　ミシェル騎手がどのレースで違反を犯し、いくらの罰金を命じられたのかは現時点で明らかにされていない。ひとまず3月6日と7日の騎乗停止が決定している。

　本国フランスで女性騎手として年間最多勝をマークしたこともあるミシェル。秋にJRA（中央競馬会）が行なう通年騎手免許試験の合格を目ざし、１月24日に来日を果たして、地方競馬の短期免許を取得（３月31日まで）した。南関東の競馬場のほか、これまでに四国や九州にも遠征し、138レースで16勝（勝率11.6％）を挙げている。美貌と実力を兼備する24歳は、日本の競馬ファンの間で人気がうなぎ上りだ。

構成●THE DIGEST編集部

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