バレーボール

イラン監督、“元教え子”の石川祐希に脱帽「6、7回くらいブロックに捕まっていたはずだが…」徹底した対策も「最後決めたのはユウキだ」【アジア選手権】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2026.09.14

日本をけん引する石川。何度もイランのブロック網にかかったが、自ら試合を決めた。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 バレーボール男子のアジア選手権(福岡・北九州市立総合体育館)は9月13日に決勝が行なわれ、世界ランク6位の日本が同18位のイランを3-0(25-21、26-24、25-23)のストレートで撃破。2大会連続11度目の優勝を収め、2028年ロサンゼルス五輪の出場権を獲得した。試合後、敵将は日本のキャプテンに敬意ある言葉を残した。

 アジア王者と五輪切符をかけたファイナルは、壮絶な激戦となった。第1セットは日本が25-21で先取したが、第2セットは平均身長199cmの高さを生かしたイランが反撃。終盤に勝ち越しが、日本は高橋藍の2連続バックアタックなどで同点に追いつく。デュースにもつれた接戦を日本が25-24にすると、最後は石川祐希の弾丸サービスエースで決め切った。

 第3セットは互いに譲らない展開が終盤まで続き日本がチャンピオンシップポイントを握ると、ラストを決めたのも石川。一度は相手にブロックされたが、リベロの山本智大が好レシーブでフォローし、すぐさま深津英臣が迷わず石川に再びトス。仲間の信頼に応えるかのような魂を込めた石川のスパイクが相手コートにさく裂し、激闘に終止符を打った。
 
 試合後、イランを率いるロベルト・ピアッツァ監督は「日本はオリンピックの出場権を勝ち取るにふさわしかった」と称賛した。

 58歳の同監督は、イタリア1部リーグのミラノで2020年から4シーズンにわたって石川を指導したことがある。日本男子バレー最高の逸材を知っているからこそ、名将は徹底マークを敢行。序盤から石川のスパイクを何度もブロックして日本のリズムを断った。「今夜のユウキは、確か6、7回くらいブロックに捕まっていたはずだ。だが、彼は試合に勝った。そして最後のポイントを決めたのもユウキだった」と語り、かつての教え子のプレーに脱帽しつつ、こう振り返った。

「ユウキは私も指導したことのある選手だから、彼の活躍は嬉しく思うよ。日本の選手たち全員が嬉しくなる気持ちも分かる。ロラン・ティリ監督は私の友達だから、彼のことだって嬉しいよ。もちろん、負けたことについては悲しいが、日本がオリンピックの出場権を得るに値するチームということは分かっているよ。それだけのことだ」

 試合後、石川は「チームメイトが本当に頼りになりました。自分は今日に関しては頼りなかったですけど。レセプションだったり、2セット目のサーブだったり、そういうところでしか今日はチームに貢献できなかった」と苦笑いしつつ、「どんな状況であれ、自分のパフォーマンスに関係なく、ここでしっかり出場権を獲得するためにやってきた。それがいい形になって非常に嬉しいです」と語り、チーム一丸での勝利にうなずいた。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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