バレーボール

イラン指揮官が嘆いた“ミスの質”「私たちは16回、日本は14回。本当に接戦だった」ロス五輪切符を分けた決定的な差「重要なのは…」【アジア選手権】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2026.09.14

イランを率いるロベルト・ピアッツァ監督。写真:梅月智史(THEDIGEST写真部)

 バレーボール男子のアジア選手権(福岡・北九州市立総合体育館)は9月13日に決勝が行なわれ、日本(世界ランク6位)がイラン(同18位)を3-0のストレートで撃破。2大会連続11度目の優勝を収め、2028年ロサンゼルス五輪の出場権を獲得した。試合後、敵将は自軍の敗因となった"ミスの質"を嘆いた。

 あと一歩届かなかった。激闘後、イランを率いるロベルト・ピアッツァ監督は取材エリアに姿を見せると、「惜しいところまでいったんだがね...」と肩を落とした。
 
 同監督は、イタリア1部リーグのミラノで2020年から4シーズンにわたって指揮を執り日本のキャプテン石川祐希を指導したこともある。58歳の名将は「最初のセットで、イランはミスが多すぎた」と振り返り、相次ぐサーブミスについて「接戦では一つのプレーが命取りになる」と指摘した。

 イランは平均身長199cmの高さを生かし、日本のオフェンスの要である石川を徹底マーク。スパイクを何度もシャットアウトして攻撃の芽を摘んだが、直後に自軍サーブでのミスが目立ちリズムに乗り切れなかった。

「イランは16回のミス、日本は14回。本当に接戦だった。たった1回のミスで勝負が決まるわけじゃないが、今夜のユウキ・イシカワは確か6、7回くらいブロックに捕まっていたはずだ。だが、彼は試合に勝った。そして最後の得点を決めたのもユウキだった。だから、ミスの数はそれほど重要じゃない。重要なのはミスの質だろ? 許されないミスもあれば、許されるミスもある。それだけのことさ。それが人生だ」

 2セットを連取され、あとがなくなった指揮官は「第3セット。私にとって、このセットは本当に重要だった」とし、「2セットを落とした直後という状況では、第3セットは大惨事になりかねなかった。しかし、イランは集中力を切らさず、一丸となって戦えた。結局、チームは敗れてしまったが、選手たちは決して最後まで諦めなかった」と自軍を称えた。

 最後にピアッツァ監督は「日本は毎年のように向上し続けている。だからこそ、彼らがオリンピックの出場権を勝ち取るのに値するチームだった」と、悔しさをにじませつつ日本の五輪切符獲得を祝福。元教え子である石川にもエールを送り会場を後にした。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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