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フィギュア

「クワドを4本飛ぶか、5本か…」大会中止前にネイサン・チェンが語っていたワールドの展望。そして羽生結弦との“一騎打ち”プランとは?

THE DIGEST編集部

2020.03.17

大会中止は「残念だけど、正しい判断」と語っていたチェン。 (C) Getty Images

大会中止は「残念だけど、正しい判断」と語っていたチェン。 (C) Getty Images

 カナダのモントリオールで、現地時間3月16日から開催予定だったフィギュアスケート世界選手権は、新型コロナウイルスの影響で見送られた。11日、世界保健機関が世界的流行を意味する「パンデミック」を宣言したわずか数時間後に、同国ケベック州政府が大会中止を発表。これを受けて、国際スケート連盟(ISU)からも正式に通知された。

 同大会での三連覇を目指していた米国代表のネイサン・チェンは、この決定後に共同記者会見に出席して心境を語った。米スポーツチャンネル『NBC Sports』が報じている。

「すべての選手がこの大会に向けて長い時間を練習にあてて準備を進めてきた。ただ、このウイルスがものすごいスピードで世界に広がっている点からみても、これは正しい判断だったと思う」

 チェンは自身のコーチであるラファエル・アルトゥニアンのように世界を飛び回っている人々を気遣ったうえで、心境を語った。

「選手も、スタッフも、皆が自宅に落ち着いて滞在できるようになったことは、素直に良かったんじゃないかと感じている。もちろん、アスリートとして大量の時間をこの大会の準備に費やしてきたので、残念な気持ちは拭えないけれど…」
 
 納得した様子だったチェンだが、この2日前には同メディアに掲載されたインタビューで、世界選手権に臨む気合たっぷりな心境を明らかにしたばかりだった。

 インタビュー中にまず話題にのぼったのは、チェンがインフルエンザ明けすぐに挑んだ全米選手権(1月26日)で優勝したときのことだ。本人は「正直、体調は良くなかった。でも結果は良かったし、スタミナは前よりもついたような気がした。倒れずにあの試練を乗り越えられたことを誇りに思うよ(笑)」とジョーク混じりに振り返っている。

 また、ともに世界選手権に参加予定だった羽生結弦との関係性にも言及。昨年12月に行なわれたグランプリ・ファイナルでは、チェンがSP&フリーの計335・30点という世界最高得点を叩き出し、羽生を破って優勝。世界選手権ではトップを争うふたりの”一騎打ち”が注目を集めていた。

「彼がシーズン中の競争相手として、いるのといないのとでは何もかもが変わるよ。僕の競技への取り組み方、プログラムへのアプローチは、彼がいることによって変化する部分があることは間違いない。たぶん、ユヅ(羽生)も同じなんじゃないかなと想像している。

 競い合うライバルがいるということを否定的に捉える人もいるけれど、僕は間違いなくポジティブに捉えている。僕らは競争に勝ち抜くために、お互いの最高の道を見つけようとして、高め合う関係だと思っているんだ」
 
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