イタリア・トリノで行なわれているフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは最終日の7日を迎えた。
同大会5度目の優勝を目指していた羽生結弦は、男子シングルのショートプログラム(SP)で2位スタート。フリープログラム『Origin』で4回転ジャンプを5本組み込むというかつてない演技構成で挑み、総合291・43点を獲得。しかし、首位のネイサン・チェンが224・94点、計335・30点という世界最高記録をたたき出したことで、逆転優勝はならなかった。
3位にはフランスでは同大会13年ぶりのメダリストとなるケビン・エイモズが入り、3人のメダリストはそろって試合後の記者会見に臨んだ。
SPから首位を守ったネイサンは、「ここにいられてとても嬉しい」と開口一番に告げ、このように語った。
「五輪での信じられないミスの後からGPシリーズでのミス、そしてここまで、うまくやってこれたと思う。今のプログラムは楽しいし、このGPファイナルという場でスケートができるのは、素晴らしく名誉なこと。それに、僕は何年もユヅをアイドルとして見てきた。でも彼は、スケートの神だと思う。…いいよね、ユヅ、お誕生日おめでとう」
その様子を穏やかに見守った羽生は、自らが滑った『Orgin』についてこのように語っている。
「きっと、(オマージュしたトリノ五輪金メダリストのエフゲニー・)プルシェンコさんは、満足してくれていないと思います(笑)。ネイサンは、フィギュアスケートをより激しく、難しいものにしている。だからこそ僕は、彼と競技の大会で対戦できることがうれしい。スケートを続けるモチベーションを見失っていたけれど、今の彼は僕にとってスケートを続けるモチベーションです」
そして、こうも続けた。
「時に、フィギュアスケートは競技スポーツなのか、そうじゃないのでは?と言われます。でもこれはれっきとした競技スポーツです。ネイサンのパフォーマンスも、ほかのみんなのパフォーマンスもそうです。
去年、ジャンプで怪我をしたので、4回転ルッツを試すのは本当に怖かった。でも、練習を重ねて、最後に壁を乗り越えられたと思います」
また、練習で挑戦していた4回転アクセルについては「4回転を5本も飛ぶなかでは疲れたから」と今回は挑戦を見送った様子。だが、飽くなき向上を目指す羽生であれば、新たに生まれた”モチベーション”のために、挑戦し続ける可能性はありそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
同大会5度目の優勝を目指していた羽生結弦は、男子シングルのショートプログラム(SP)で2位スタート。フリープログラム『Origin』で4回転ジャンプを5本組み込むというかつてない演技構成で挑み、総合291・43点を獲得。しかし、首位のネイサン・チェンが224・94点、計335・30点という世界最高記録をたたき出したことで、逆転優勝はならなかった。
3位にはフランスでは同大会13年ぶりのメダリストとなるケビン・エイモズが入り、3人のメダリストはそろって試合後の記者会見に臨んだ。
SPから首位を守ったネイサンは、「ここにいられてとても嬉しい」と開口一番に告げ、このように語った。
「五輪での信じられないミスの後からGPシリーズでのミス、そしてここまで、うまくやってこれたと思う。今のプログラムは楽しいし、このGPファイナルという場でスケートができるのは、素晴らしく名誉なこと。それに、僕は何年もユヅをアイドルとして見てきた。でも彼は、スケートの神だと思う。…いいよね、ユヅ、お誕生日おめでとう」
その様子を穏やかに見守った羽生は、自らが滑った『Orgin』についてこのように語っている。
「きっと、(オマージュしたトリノ五輪金メダリストのエフゲニー・)プルシェンコさんは、満足してくれていないと思います(笑)。ネイサンは、フィギュアスケートをより激しく、難しいものにしている。だからこそ僕は、彼と競技の大会で対戦できることがうれしい。スケートを続けるモチベーションを見失っていたけれど、今の彼は僕にとってスケートを続けるモチベーションです」
そして、こうも続けた。
「時に、フィギュアスケートは競技スポーツなのか、そうじゃないのでは?と言われます。でもこれはれっきとした競技スポーツです。ネイサンのパフォーマンスも、ほかのみんなのパフォーマンスもそうです。
去年、ジャンプで怪我をしたので、4回転ルッツを試すのは本当に怖かった。でも、練習を重ねて、最後に壁を乗り越えられたと思います」
また、練習で挑戦していた4回転アクセルについては「4回転を5本も飛ぶなかでは疲れたから」と今回は挑戦を見送った様子。だが、飽くなき向上を目指す羽生であれば、新たに生まれた”モチベーション”のために、挑戦し続ける可能性はありそうだ。
構成●THE DIGEST編集部