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【Do My Best, Go!| 岡部崇人・ラグビー|後編】「大舞台に立つためにリーグでも代表でもパフォーマンスを出し続ける」怪我を乗り越え、目標へ一歩ずつ進むための日々の準備

元川悦子

2026.11.05

写真:Getty Images

 明日への一歩を応援する「Do My Best, Go!」。今回はジャパンラグビーリーグワン・横浜キヤノンイーグルスで活躍する岡部崇人さんが登場。ラグビーを始めたきっかけやこれまでのキャリアの転機、日本代表入り、今後の目標、そしてアスリートの食生活まで幅広く語ってくれました。前編、後編でお届けします。


――プロップ転向後、徐々に実績を積み重ね、2024年にはついに日本代表に初招集されます。デビュー戦は2024年7月のジョージア戦。ユアテックスタジアム仙台での試合でしたが、どんな気持ちで臨まれましたか?

 代表戦だからということはなくて、キヤノンでの試合と同じように試合前の準備をしましたし、代表とか相手とかに関係なく集中して挑みました。だからか、あまり外の声も耳に入らなかった。それがむしろよかったのかもしれません。

——ラグビー日本代表は2019年日本大会でベスト8進出を果たしましたが、2023年フランス大会ではグループ敗退。2024年からは、2015年イングランド大会で南アフリカを破るという歴史的金星を演出したエディー・ジョーンズ監督が率いています。

 リーグワンでのパフォーマンスを見て選んでいただいたのかなと思います。代表入りを伝えられたときは素直に嬉しかった記憶があります。初キャップを経て、どうしたらこのチームで試合に出続けられるのかと真剣に考えるいい機会になりました。

――その矢先の翌2025年に、ケガで半年近く戦線離脱することになりました。

 グロインペイン(恥骨結合炎)で、長く実戦から離れることになりました。2024年から2025年にかけて代表の試合があり、リーグワンの試合も全部出場していたので、結果としてひどくなってしまいました。もちろんケガをしないに越したことはないですけど、アスリートにケガはつきもの。座右の銘でもある『1日1歩』という考え方がプラスに働いて、それほど悲観的にならずリハビリ期間を過ごせたのはよかったです。

 あと、リハビリを進めていく中で、お尻周りの筋肉が使えていないことが分かった。太ももの筋肉だけで走っていたり、ひざの位置が悪いとか、弱いところだらけだと気づけたのが大きかったと思います。課題の強化にも取り組めたし、前向きな時間になりました。

――実戦復帰し、日本代表出場数も2ケタを記録しています。イタリアやオールブラックス(ニュージーランド)やカナダとも対戦し、国際経験も積み重ねる中で感じていることはありますか?

 準備の大切さを一番感じています。試合までの1週間の過ごし方や、チームでやろうとしていることをいかに遂行できるか、そして集中力を維持することが重要だと痛感しています。

 僕自身も30代になり、より入念に準備をするために練習へ行く時間も早くなりましたし、股関節周りをほぐしたり、お尻の力の入れ方を確認したりというのを1時間前から始めて、いい状態で全体練習に入るようになりました。そこをしっかりやらないと、選手寿命も伸びないし、パフォーマンスも上がらない。今はいい状態が戻ってきていると実感します。

――今後の目標は?

 皆さんに見てもらえる試合のなかで一番のパフォーマンスを出すことですね。2027年にはW杯がオーストラリアで開催されるので、もしそこに出られるようなことがあれば、自分の選手人生におけるハイライトになる経験だと思います。

 その大舞台に立つために、今後のリーグワンでも代表活動でもいいパフォーマンスを出し続けるというのが率直な目標です。もし、その目標が叶ったとしても怠らずに準備の部分はあまり変えたくないです。ジャパンとしても今年の段階でチーム力をより一層、引き上げないとW杯では勝てないと思うので、勝つための最善を尽くします。

——キヤノンの方はどうですか?

 まだ、あまりチームの活動に参加できていないので、具体的なことは言えないですが、昨シーズンからレオン・マクドナルド・ヘッドコーチ体制に移行して、2年目となる今シーズンはチームとしてどう研ぎ澄ませていけるかが大事。チーム一丸となって戦えれば、いい成績が収められると思います。キヤノンは過去最高が2022-23シーズンの3位なのですが、それを上回って優勝できるように頑張りたいです。

――頑張っているジュニアアスリートにアドバイスをお願いします。

 小中学生であれば、まず競技を楽しんでほしいです。その楽しむ中で競技に必要な思考力を養っていければ一番いいですね。遊びでやっている中でもそれはできますし、自分も中学生の頃はそうでした。

 世界のトップ選手のプレーを動画で見て、それを真似するだけで楽しかった。挑戦した結果でミスになってしまうのは全然いいと思いますし、そのミスから考える力があれば苦手にしていた部分が得意な武器になっていく可能性もある。やっぱり考えることはすごく大事ですね。今は動画などプレーの参考になる情報も沢山ありますから、ぜひいろんなことに積極的にトライしてほしいと思います。