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格闘技・プロレス

ノア・潮崎豪が57分超えで初防衛。藤田和之との永遠に続くかと思われた睨み合いに「威圧感ハンパなかった」

どら増田

2020.03.30

長い長い睨み合いの時間が続き、視殺戦だけで30分が経過するという異例の展開となった潮崎VS藤田の対戦。

長い長い睨み合いの時間が続き、視殺戦だけで30分が経過するという異例の展開となった潮崎VS藤田の対戦。

 新型コロナウイルス感染拡大予防による東京都と会場側からの興行自粛要請に従って、急遽ノア初の無観客試合となった東京・後楽園ホール大会が3月29日開催された。

 ノアは無観客試合を「LIVEマッチ」という名称をつけることで、CSやDDTの動画配信サイトでの生中継(生配信)を意識している。

 メインイベントでは、8日に神奈川・横浜文化体育館で組まれていたGHCヘビー級選手権試合、チャンピオンの潮崎豪に、藤田和之が挑戦するという、両者にとって初シングルマッチがラインナップ。藤田は杉浦軍のメンバーを全員引き連れて入場。桜庭和志まで登場した。続いて潮崎が緊張した面持ちで入場する。藤田は昨年9月に初参戦以来、ノアマットで負けなしだ。

 試合のゴングが鳴ると、潮崎はリング中央付近で、藤田は青コーナー付近で、それぞれ睨み合いながら動かない。5分経過、10分経過、15分経過…リングアナウンサーの声とレフェリーの「ファイト!」と闘いを促す声、そして「動きましょう」と藤田陣営から声が出るが、両者ともに表情すら変えない。16分が経過しようかとしたところで、藤田が歩みを進めるも潮崎との距離は縮まらない。20分経過、25分経過…。ここでもう一度藤田が目を逸らさずに位置を変えていく。リング中央から動かない潮崎。「30分経過」前代未聞の試合開始から30分も絡むことなく、視殺戦だけで時間が経過するという異例の展開。藤田は「無観客試合しかできない試合をする」と話していたが、観客がいればこういう展開に持ち込むことは難しかったのではないだろうか。
 
 ピーンと張り詰めた空気の中、仕掛けたのは藤田だった。藤田は一気に前へ出るとタックルでテイクダウンを奪うことに成功。ここからグラウンドの展開になり、藤田ペースで試合は進んでいく。横四方固めから袈裟固めに移行すると、潮崎に「エスケープすんなよ」と挑発。そこからマウントを取ると「極めたら終わっちゃうよ」とレフェリーにも圧力をかけていく。肩固めで万事休すかと思われた潮崎だが、これを切り抜けるとショルダータックルで藤田を倒す。気がつけば潮崎の口の中は切れていた。藤田は潮崎を場外へ。消毒液を口に含み吹きつけるなどやりたい放題。

 さらに南側の中央通路から階段を降りて、ロビーの受付や、エレベーターホールの壁に潮崎を叩きつけ、潮崎を引き連れてロビーから南側の中央通路を横断すると、西側のバルコニーへ。潮崎を落下させようとするも西永秀一レフェリーが制止し、難を逃れる。

 藤田が先にリングに戻り、続いてダメージを負った潮崎もリングへ。藤田の強烈なボディスラムに耐えていく。50分経過。潮崎はコーナーで逆水平チョップの連発を放つが、藤田が逆コーナーに押し込み、張り手を連打。切り抜けた潮崎はフィッシャーマンバスター決め、ラリアット続けるものの、ニーリフトで迎撃されてしまう。藤田はエプロンに転がった潮崎をロープ越しに闘魂イズムのスリーパーで捕獲。リングに引きずり込む。ニーリフトを叩き込むも惜しくもカウント2にとどまった。
 

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