スポーツをやっていた者なら誰しも幼少の頃に憧れた選手がいると思うが、ごくまれにその選手に会えただけでなく、同じ場所までたどり着ける者もいる。そんな貴重な例が、フェラーリF1のシャルル・ルクレールだ。
「僕らはカート用のコースでテストしていて、ミハエルはF1用のコースでテストしていたんだ。彼は僕たちのレーシングスーツにサインしてくれて、ピットへ戻る前に少し話もできた。間違いなく特別な瞬間だった。彼が当時ドライブしていたフェラーリで戦えるようになるとは思いもしなかったよ!」という言葉とともにルクレールは、F1で7度チャンピオンに輝いた“皇帝”ミハエル・シューマッハからカート少年時代に仲間たちとサインをもらっている微笑ましい画像を自身のSNSに投稿した。
これには、MotoGPの新星、ヤマハのファビオ・クアルタラロらをはじめ、世界中から40万を優に超える“いいね!”が付けられ、「同じことができるようになりましたね。今度はあなたの番です!」「子どもの頃のアイドルと現在のアイドル! 2人で一緒にいるのは特別です!!」「大切にしておくべき素晴らしい写真と思い出!」とコメントが殺到した。
なかにはティフォシ(フェラーリの熱烈なファン)と思われるイタリアからの「フェラーリに愛されたシャルル!」「シャルル、この国に夢をもう一度!」といったフェラーリの黄金時代再来を願う声もあった。
1997年生まれ、モナコ公国出身のルクレールは、4歳で初めてレーシングカートを走らせ、8歳からレース参戦を開始する。ジュニア・フォーミュラを経て、2016年にGP3、2017年にF2のタイトルを勝ち取り、2018年にアルファロメオ・ザウバー・チームからF1デビューした。フェラーリに移籍した2019年シーズンは2勝を挙げ、次代のチャンピオン候補の1人と目されている。
新型コロナウイルスの影響で、F1もレース実施の見通しが立たない状況にあるが、ルクレールはWHO(世界保険機構)への募金を目的に開催されたチャリティーeレースのシリーズに参加し、チャンピオンを獲得。募金総額は7万1,305ドルとなった。また、サッカーのクリスティアーノ・ロナウドらと共にイタリア赤十字のCOVID-19対策への支援活動にも積極的に協力している。
これらレース以外の活動は、シューマッハに憧れていた自分のように、現在、ルクレールに憧れ、未来のF1ドライバーを目指す少年・少女たちの良い見本となることだろう。
文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super
【PHOTO】世界最高峰のカーレース、F1でしのぎを削るトップドライバーたち
「僕らはカート用のコースでテストしていて、ミハエルはF1用のコースでテストしていたんだ。彼は僕たちのレーシングスーツにサインしてくれて、ピットへ戻る前に少し話もできた。間違いなく特別な瞬間だった。彼が当時ドライブしていたフェラーリで戦えるようになるとは思いもしなかったよ!」という言葉とともにルクレールは、F1で7度チャンピオンに輝いた“皇帝”ミハエル・シューマッハからカート少年時代に仲間たちとサインをもらっている微笑ましい画像を自身のSNSに投稿した。
これには、MotoGPの新星、ヤマハのファビオ・クアルタラロらをはじめ、世界中から40万を優に超える“いいね!”が付けられ、「同じことができるようになりましたね。今度はあなたの番です!」「子どもの頃のアイドルと現在のアイドル! 2人で一緒にいるのは特別です!!」「大切にしておくべき素晴らしい写真と思い出!」とコメントが殺到した。
なかにはティフォシ(フェラーリの熱烈なファン)と思われるイタリアからの「フェラーリに愛されたシャルル!」「シャルル、この国に夢をもう一度!」といったフェラーリの黄金時代再来を願う声もあった。
1997年生まれ、モナコ公国出身のルクレールは、4歳で初めてレーシングカートを走らせ、8歳からレース参戦を開始する。ジュニア・フォーミュラを経て、2016年にGP3、2017年にF2のタイトルを勝ち取り、2018年にアルファロメオ・ザウバー・チームからF1デビューした。フェラーリに移籍した2019年シーズンは2勝を挙げ、次代のチャンピオン候補の1人と目されている。
新型コロナウイルスの影響で、F1もレース実施の見通しが立たない状況にあるが、ルクレールはWHO(世界保険機構)への募金を目的に開催されたチャリティーeレースのシリーズに参加し、チャンピオンを獲得。募金総額は7万1,305ドルとなった。また、サッカーのクリスティアーノ・ロナウドらと共にイタリア赤十字のCOVID-19対策への支援活動にも積極的に協力している。
これらレース以外の活動は、シューマッハに憧れていた自分のように、現在、ルクレールに憧れ、未来のF1ドライバーを目指す少年・少女たちの良い見本となることだろう。
文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super
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