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ゴルフ

宝塚を夢見た少女が9歳から“ゴルフ道“へ。臼井麗香の野望はJLPGAの「センター」獲りだ【黄金世代の歩み】

山西英希

2020.06.10

臼井は祖父の勧めでゴルフを始め、寝る時間以外はすべてゴルフというスパルタ教育を受けたという。写真:産経新聞社

臼井は祖父の勧めでゴルフを始め、寝る時間以外はすべてゴルフというスパルタ教育を受けたという。写真:産経新聞社

 良い意味で個性的なキャラクターが多い黄金世代の中にあって、しっかりと自分をアピールしているのが臼井麗香だ。きらびやかなデザインが多いウエアのせいなのか、ポニーテールを結んでいる大きなリボンのせいなのかは分からないが、お嬢様チックな雰囲気を醸し出しながらフェアウエーを颯爽と歩く。聞けば、宝塚歌劇団へ入ることを夢見て、3歳から本格的なダンススクールに通っていたと言う。しかし、その夢ははかなく消え去った。なぜなら、9歳のときに祖父の勧めで始めたゴルフがいつの間にかメインになり、寝る時間以外はすべてゴルフというスパルタ教育を強いられたからだ。

「小学校の授業が終わると校門前で待機していた祖父の車でゴルフ場へ。ショートゲームの練習をして暗くなったら、ドライビングレンジへ。自宅に戻って食事をしたらパッティング練習です」と臼井。種目と時代は違うが、“ゴルフ版巨人の星”と言ったところだろうか。その甲斐あって、小6では世界ジュニアの日本代表になり、中1では史上最年少で栃木県女子アマ優勝を飾る。さらに高1ではプロも出場した栃木県女子オープンを制している。
 
 当然のように高校卒業後はプロの道を目指したが、最初のプロテストでは体調不良もあり、合格ラインに届かなかった。しかし、翌年のプロテストでは堂々の5位タイで合格。3日目には自己ベストとなる64をマークし、勝負強さを見せた。

 ところが、最終予選会では65位に終わり、翌年の試合数はあまり期待できなかった。下部ツアーのステップアップツアー中心になるかと思いきや、トーナメントごとに開催される主催者推薦選手選考会で上位に入るなどして、試合数を増やし、リランキングの順位を上げていった。

 最終的に昨年は27試合に出場し、1978万499円を稼ぎ、賞金ランキング59位となった。シード権にはあと423万6001円足りなかったが、臼井自身は大きな差があったとは考えていない。「試合によってはあと1、2打縮めていれば、十分届く金額だったと思います」と振り返る。
 

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