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ゴルフ

プラチナ世代の出世頭、古江彩佳の“強さ“はどこにあるのか【プラチナ世代の歩み】

山西英希

2020.06.11

プロの世界でも存分に力を発揮している古江。今季はツアー2勝目どころか、賞金女王争いにも絡んでくる可能性も十分だ。(C)Getty Images

プロの世界でも存分に力を発揮している古江。今季はツアー2勝目どころか、賞金女王争いにも絡んでくる可能性も十分だ。(C)Getty Images

 女子ゴルフ界では2000年4月2日生まれから2001年4月1日生まれの世代を“プラチナ世代”と呼ぶ。現在、19~20歳の世代だが、アマチュア時代からツアーで活躍する選手が多く、いつ優勝を飾ってもおかしくないと言われていた。ところが、あと一歩及ばない試合が続く。このまま未勝利で終わるかと思われた昨年10月、ついに古江彩佳がその壁をぶち破った。

 首位と1打差で迎えた富士通レディースの最終日、伸び悩む上位陣を尻目にポンポンとバーディを奪い、首位タイでハーフターン。後半に入るとさらに加速し、4つのバーディを奪う。そのまま2位以下に2打差をつけて54ホールを終えた。アマチュアがツアー優勝を飾ったのは史上7人目であり、古江が尊敬する宮里藍と同じ道を辿ることができた。
 
「最終日は緊張せず、最後まで攻める気持ちでプレーできたと思います。プラチナ世代で最初に勝てたのはうれしいです」と、試合後は初々しさを見せた古江。プロテストが控えていたため、アマチュアとしてトーナメントに出るのはこの試合を最後にするつもりだっただけに、土壇場でチャンスをものにした形だ。この優勝でプロテストは免除となり、同世代の選手よりも一足先にプロの世界に足を踏み入れた。

 古江にとってゴルフの師匠は父親である芳浩さんだが、ゴルフと出会うきっかけを与えたのは母親のひとみさんだった。自分が練習場へ行くのに、当時3歳だった古江を連れて行ったのだ。同じ頃、水泳教室にも通っており、活発な子どもだったという。その後、11歳のときに地元・兵庫県で開催されたアオノジュニアゴルフ大会で優勝。以来、関西小学生ゴルフ選手権、関西中学校ゴルフ選手権、全国中学校ゴルフ選手権など、数多くの大会で優勝を飾る。滝川二高に進むと、17年からはナショナルチームに入り、海外の試合にも積極的に出場。豪州で開催されたリバースデールカップでは初の海外遠征にもかかわらず、優勝した選手に1打及ばない2位となり、海外でもその実力が通用することを証明した。
 

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