シルバーアローならぬ、ブラックアローが、先頭を切ってフィニッシュラインを駆け抜けた。
2020年のF1シーズン幕開けとなるオーストリアGPがレッドブル・リンクで開催され、漆黒に塗られたメルセデス W11を駆るカーバンバー“77”のバルテリ・ボッタスが、ポール・トゥ・ウィンを達成した。
コースレコードの1分02秒939を叩き出して予選1位を獲得したボッタスは、好スタートを切ったあとも後続を順調に引き離し、一度も首位を譲ることなく、通算8度目となるトップチェッカーを受けた。
予選1位につけていたチームメイトのルイス・ハミルトンは、アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)との接触による5秒加算のペナルティもあって4位。2位には7番グリッドから追い上げたシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にはランド・ノリス(マクレーレン・ルノー)が入った。F1参戦2年目となる20歳の新鋭、ノリスはキャリア初の表彰台だ。
優勝候補の1人と目されていた予選3位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は、電気系統のトラブルでリタイアとなった。
なお、メルセデス-AMG F1は、人種をはじめとする、あらゆる差別への反対を掲げ、オールブラックのカラーリングでシーズンを戦うことを表明している。
レース後、ボッタスは「最も素晴らしい人へのハッピーバースデー! そして最高のサポートをありがとう」とのコメントを付け、恋人でプロサイクリストのティファニー・クロムウェルさんと優勝の喜びを分かち合う画像をSNSへ投稿した。
これを閲覧したファンからは「優勝おめでとう! ティファニーの誕生日に最適なタイミングですね」「お誕生日おめでとう、ティファニー。バルテリを幸せにしてくれてありがとう!」「私生活の充実が、あなたが集中するのを助けたんですね。ありがとう、ティファニー!」「素敵な贈り物!!!」といった優勝と誕生日をダブルで祝福するコメントが殺到。ティファニーさんも自身のSNSで「レジェンド!!!」と恋人を讃えた。
2019年の開幕戦も優勝し、4勝を挙げてランキング2位になったものの存在感を発揮しきれず、メルセデスでは今季限りと一部で囁かれているボッタスだが、先日、ダイムラーのオラ・ケレニウス会長が現行ラインナップの維持を優先する意向を示したと報道され、風向きは変わりつつある。2週続けて同地で開催されるレースで再び黒い旋風を吹かせることはできるだろうか。
文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super
【PHOTO】世界最高峰のカーレース、F1でしのぎを削るトップドライバーたち
2020年のF1シーズン幕開けとなるオーストリアGPがレッドブル・リンクで開催され、漆黒に塗られたメルセデス W11を駆るカーバンバー“77”のバルテリ・ボッタスが、ポール・トゥ・ウィンを達成した。
コースレコードの1分02秒939を叩き出して予選1位を獲得したボッタスは、好スタートを切ったあとも後続を順調に引き離し、一度も首位を譲ることなく、通算8度目となるトップチェッカーを受けた。
予選1位につけていたチームメイトのルイス・ハミルトンは、アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)との接触による5秒加算のペナルティもあって4位。2位には7番グリッドから追い上げたシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にはランド・ノリス(マクレーレン・ルノー)が入った。F1参戦2年目となる20歳の新鋭、ノリスはキャリア初の表彰台だ。
優勝候補の1人と目されていた予選3位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は、電気系統のトラブルでリタイアとなった。
なお、メルセデス-AMG F1は、人種をはじめとする、あらゆる差別への反対を掲げ、オールブラックのカラーリングでシーズンを戦うことを表明している。
レース後、ボッタスは「最も素晴らしい人へのハッピーバースデー! そして最高のサポートをありがとう」とのコメントを付け、恋人でプロサイクリストのティファニー・クロムウェルさんと優勝の喜びを分かち合う画像をSNSへ投稿した。
これを閲覧したファンからは「優勝おめでとう! ティファニーの誕生日に最適なタイミングですね」「お誕生日おめでとう、ティファニー。バルテリを幸せにしてくれてありがとう!」「私生活の充実が、あなたが集中するのを助けたんですね。ありがとう、ティファニー!」「素敵な贈り物!!!」といった優勝と誕生日をダブルで祝福するコメントが殺到。ティファニーさんも自身のSNSで「レジェンド!!!」と恋人を讃えた。
2019年の開幕戦も優勝し、4勝を挙げてランキング2位になったものの存在感を発揮しきれず、メルセデスでは今季限りと一部で囁かれているボッタスだが、先日、ダイムラーのオラ・ケレニウス会長が現行ラインナップの維持を優先する意向を示したと報道され、風向きは変わりつつある。2週続けて同地で開催されるレースで再び黒い旋風を吹かせることはできるだろうか。
文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super
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