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マラソン・駅伝

相次ぐ日本新に沸いた陸上長距離界。黄金期をもたらしたのは厚底だけではなく…

生島淳

2020.08.07

日本記録を樹立したきた選手たち。左から設楽悠太、大迫傑、田中希実。(C)Getty Images

日本記録を樹立したきた選手たち。左から設楽悠太、大迫傑、田中希実。(C)Getty Images

 日本記録。

 パーソナルベスト。

 東京オリンピックは延期になってしまったけれど、日本の陸上界は好記録誕生に湧いている。

 6月までトラックでの競技会はすべて失われてしまったが、7月に北海道の士別、深川、網走、千歳の計4戦で行われた「ホクレン・ディスタンス・チャレンジ」で中長距離シーズンが再開すると、好記録が連発された。注目すべき記録をまとめてみると……。

女子3000m
田中希実(豊田自動織機TC)8分41秒35(日本新記録)

男子5000m
吉居大和(中大1年)13分28秒31(U20日本新記録)
石田洸介(東京農大二高3年・群馬)13分36秒89(日本高校新記録)

男子3000m障害
三浦龍司(順天堂大1年)8分19秒37(日本歴代2位・U20日本新記録・今季世界最高記録)

 田中は2018年のU20世界選手権3000mの女王だが、まだ20歳。男子の吉居、石田、三浦らU20の選手の台頭が目立つのは、なんとも頼もしい。

 また、大学生以上の選手たちも力を発揮し、男子10000mでは27分台が3人誕生。5000mでは日本選手権の参加標準記録が13分42秒00だが、13分40秒を切ってきた選手が24人を数えた。
 
 新型コロナウイルス禍の影響で練習環境が制限されていたが、2020年の中長距離のトラックシーズンは上々の出だしと言っていいだろう。

 一歩引いて俯瞰して見てみると、日本の陸上界の充実は2017年、2018年頃から始まっていた気がする。

 2017年9月には陸上男子100mで桐生祥秀(当時東洋大4年)が9秒98をマークし、日本人として初めて10秒の壁を突破した。この記録は短距離だけでなく、多くの陸上関係者の「心理的障壁」を壊す役割を担ったように思う。

 日本人にもチャンスがあるーー。

 そして2018年2月には、東京マラソンで設楽悠太(Honda)が2時間6分11秒の日本記録を樹立。マラソンの記録更新は、実に16年ぶりのことだった。

 この記録にはナイキの革新的なシューズの誕生も大いに貢献しているが、この後、2018年の夏から東京オリンピックの出場権をかけた「マラソン・グランドチャンピオンシップ」(MGC)が始まり、目標タイムが明確になったことで、各陣営ともに強化方針がハッキリした。
 

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