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ゴルフ

「病んでいた」空気を一変させた渋野日向子。誰も予想しなかった“イーグル締め“は、そのまま次戦への期待感に

山西英希

2020.10.05

今回の海外ツアー最終戦となる来週の『KPMG全米女子プロ選手権』ではどんなプレーを見せてくれるだろうか。(C)Getty Images

今回の海外ツアー最終戦となる来週の『KPMG全米女子プロ選手権』ではどんなプレーを見せてくれるだろうか。(C)Getty Images

 LPGAツアー『ショップライトLPGAクラシック』最終日、渋野日向子は1イーグル、3バーディ、3ボギーの69で回り、通算6アンダーでフィニッシュ。27位タイという成績で4日間を終えた。

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 スタートの1番パー4で10メートルのバーディパットを1・5メートルほどショートさせたときは、この日も無理をしないゴルフを選択したように見えた。しかし、2番パー4では2メートルのバーディパットを1メートルもオーバー。さらに、3番パー5では2オンに成功し、果敢にイーグルを狙いにいく姿を見せる。この日の渋野は明らかに攻撃モードに入っていたが、あまりにもパッティングの距離感とラインの読みが合っていなかった。

「残り3ホールまではかなり病んでました」と語ったように、重苦しいムードが渋野を包む。このままの状態で来週のメジャー『KPMG全米女子プロ選手権』を迎えるのかと思いきや、16番からいきなりスイッチが入る。フェアウェイ左サイドから打った2打目をピン右手前1メートルほどにつける。惜しくもこのパットを外したが、渋野はひるまない。続く17番パー3ではなんとピンにかすりながら、左上1メートルにボールを止めたのだ。今度はしっかりと沈め、この日3度目の通算4アンダーに戻す。
 
 そして迎えた最終18番パー5。フェアウェイ真ん中から2オンに成功すると、ボールはピンに向かって転がり、50センチ手前にピタリと止まった。もう少し転がれば、アルバトロスの可能性もあったほどのスーパーショットだ。同じような距離から打ったホールが前半あり、それを参考にしてクラブを1番手下げたことが功を奏した。初日もこのホールでイーグルを奪ったが、まさか最終日にイーグル締めをするとは誰が予想しただろうか。

 どんよりとしたムードを自ら打ち消し、一気に上昇モードに変えてしまった渋野。初日の前半を5アンダーで終えた後、何度も何度もその壁を乗り越えようとした4日間だったが、最後の最後でついに壁を破り、6アンダーまでスコアを伸ばすことができた。試合の流れからいえば、スコアも順位も落としてもおかしくない状況で、なんとか27位にまで順位を上げたことは大きい。
 

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