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ゴルフ

「集大成」の大会で3打差発進の渋野日向子。痛恨の4パット後に見せた“成長の証”とは?

山西英希

2020.10.09

今季の海外ツアー最終戦を迎えた渋野。4パットをたたいた12番からの悪い流れを終盤で立て直し、スコアをイーブンまで戻した。(C)Getty Images

今季の海外ツアー最終戦を迎えた渋野。4パットをたたいた12番からの悪い流れを終盤で立て直し、スコアをイーブンまで戻した。(C)Getty Images

 今季メジャー第3戦、LPGAツアー『KPMG全米女子プロゴルフ選手権』初日、渋野日向子は5バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの「70」でフィニッシュ。首位と3打差、イーブンパーの暫定13位タイというまずまずのスタートを切った。

【シブコPHOTO】笑顔弾ける渋野日向子の厳選ショット!プロテスト時の貴重な一枚も

 65年の歴史を持つ大会だけあって、開催コースのアロニミンクGCはハイスコアが出るようなコースセッティングではなかった。パー70ながらも6522ヤードと距離が長く、ラフも伸ばしているので、ティショットを曲げるとパーオン率が一気に下がる。しかもグリーンは広いうえに大きなアンジュレーションを持つため、ピン位置に対する落とし場所をしっかり計算しないと簡単に3パットを打ってしまう。しかも風が吹いた状況では、ボールコントロールの難易度が一気に増す。この日、トップのスコアが3アンダーというのも十分納得できる。
 
 そんな厳しい状況の中、イーブンパーでホールアウトした渋野だが、注目は14番、15番のプレーだ。前半を1アンダーで折り返し、首位も狙える位置にいながら、12番パー4でまさかの4パットでダブルボギー、続く13番パー4ではティショットをフェアウェイ真ん中に落としながら、不運にもボールはディボット跡の中へ。2打目でグリーンをとらえられず、ボギーを叩いた。そのままズルズルとスコアを落としてもおかしくはない流れだったが、この日の渋野は冷静だった。

 まず14番パー3のティショットをピンの左約8メートルにつける。このホールは185ヤードと長く、ユーティリティを使ったが、ボールを止めやすい比較的平らなゾーンにボールを落とした。同組のモーガン・プレッセルはピン右1メートルぐらいのところにボールを落としながら、傾斜でグリーン外まで持っていかれただけに、左サイド狙いは大正解だったといえる。ファーストパットを50センチに寄せた渋野はパーセーブに成功し、悪い流れをせき止めた。

 続く15番パー4では、フェアウェイ左サイドから打った第2打をピン右上約2・5メートルにピタリと止めた渋野。フォローが強くスピンがかかりにくい状況だっただけに、高い技術を見せつけた。バーディパットもしっかりと沈め、止めた悪い流れをいい流れへと変えることができたのは大きい。
 

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