マラソン・駅伝

青山学院大の原監督は“5区”の「山決戦」を重要視!東海大は「先手必勝」のプランで王座奪還を狙う

THE DIGEST編集部

2020.12.10

青山学院大を指揮する原監督。2年連続6度目の優勝を狙う。写真:産経新聞社

 来年1月2、3日に開催される第97回箱根駅伝の「チームエントリー」が12月10日に発表され、全21チームの登録選手16名が確定した。これを受け、前回大会の優勝校から5位までの指揮官である、原晋監督(青山学院大)、両角速監督(東海大)、前田康弘監督(國學院大)、中野孝行監督(帝京大)、大志田秀次監督(東京国際大)らが、オンライン上で開かれた「箱根駅伝監督トークバトル」に参加し、互いの腹を探り合った。例年同様、今回も原監督が盛り上げに一役買った。

 2連覇を目指す青山学院大を率いる原監督は、16名のメンバーを「4年生、特に神林、吉田、竹石、この3人には私自身、絶大なる信頼をもってます」と語った。トップに立つタイミングを問われると「やっぱり山ですよね。東海、駒澤、明治、早稲田、東洋、國學院、東京国際大、帝京大と大混戦で4区まで行くんではないかな」と考えを明かし、続けて「山決戦でばらけてくる」と5区に重きを置く戦略を示した。5区経験者は竹石尚人(4年)、飯田貴之(3年)らがいるが「意外と(候補)いますね」と濁した。

 今シーズン箱根駅伝の予選会や、全日本大学駅伝など各大学1年生の活躍が目立つ。その中で、原監督は「本学の佐藤一世、そして東海大の石原(翔太郎)くん」を注目選手に挙げ「速さプラス駅伝力を持ってる選手は2人ではないかな。誰が本当に強い1年生か証明するのが、今回の箱根駅伝かな」とコメントした。
 
 また、監督同士の掛け合いが魅力の同イベント。今大会1区の展開について、両角監督は「間違いなく三浦くん(順天堂大)、吉居くん(中央大)が1区にきて、ハイペースになります。ここで遅れたら致命傷になるので、ここで皆さん、出し惜しみをしないことですね。ここで出し惜しみをしたら上がっていくの高速レースですから大変ですよ」と発言すると、すかさず原監督は「そういう東海の1区は誰なんですかね」と尋ねた。これに両角監督は「うちはもうエース、先手必勝なので」と戦略を明かした。

 最後に原監督は「出雲駅伝中止が報道される中、箱根駅伝も開催されるか否か分からない状態の中で、不安で不安でしょうがなかったと思うんですね。そうした環境下でも夏合宿しっかり走り込み準備をしてまいりました。そんな学生の嘘いつわりのない走りを、ぜひ応援してあげてください」とファンにメッセージを送った。

構成●THE DIGEST編集部