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角田裕毅がアルファタウリ・ホンダからF1参戦。小林可夢偉以来、7年振りの日本人ドライバーに期待

甘利隆

2020.12.17

2021年シーズンからアルファタウリ・ホンダのドライバーとしてF1参戦が決まった角田。2000年代生まれとしては初。写真:本田技研工業株式会社

 ホンダの育成プログラム出身の角田裕毅が、2021年のF1世界選手権にスクーデリア・アルファタウリ・ホンダのレギュラードライバーとして参戦することが正式発表された。日本人ドライバーのフル参戦は小林可夢偉以来7年振りとなる。

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 2000年5月11日生まれの角田は、レーシングカートで活躍後、2016年に鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-Formula)を卒業。2018年には日本でFIA-F4チャンピオンに輝く。

 海外に戦いの場を移した2019年はFIA-F3でランキング9位、ユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップでランキング4位の結果を残す。

 2020年はレッドブル・ジュニア・チームの一員としてFIA-F2に名門カーリンより参戦し、ルーキーイヤーながら3勝、表彰台計7回、ポールポジション4回、ランキング3位という好成績を収め、F1をドライブするのに必要なスーパーライセンスポイント40ポイント以上獲得の条件も満たしていた。
 
「2019年のスパが僕にとってターニングポイントでした。アントワーヌ・ユベールをレース中の事故で失ったその週末、僕は彼から学び、彼のためにレースをしました。そして事故翌日のレース2でシーズン初めての表彰台を獲得したんです」と自身のレーシングキャリアを振り返るが、F2シリーズのルーキーに贈られる『アントワーヌ・ユベール賞』も受賞している。
 
 現代F1への道を最短距離で駆け上がった20歳の強みは、レースでの勝負強さだろう。初めて挑んだフォーミュラカーのレースでいきなり2位表彰台を獲得し、周囲を驚かせたが、2020年のF2でもそれは発揮された。

 レッドブル・ジュニア・チームの責任者、ヘルムート・マルコ博士から「ランキング5位以下だったら、もう一度日本でドライブする必要があるだろう」とのプレッシャーを受ける中、F1参戦条件となるランキング4位以上を死守すべく、僅差のランキング3位で迎えた第11戦。予選でスピンした角田はタイムアタックできず、レース1は最後尾からのスタート。しかし、怒濤のオーバーテイクショーを繰り広げ、6位入賞を果たした。

 また、ランキングを5位に落とし、背水の陣で迎えた第12戦のレース1でポール・トゥ・ウィン。レース2でも一旦12位までポジションを落としたものの、得意の追い上げを見せ、2位でチェッカーフラッグを受けた。

「2021年、アルファタウリからF1に参戦することになりました。温かなチームの皆さんに囲まれての新たな挑戦が、今からとても楽しみです。F1までの道を僕と共に歩んでくれた、たくさんの方々に心から感謝しています。ありがとうございました。F1でも自分らしく、毎戦、全力で戦っていきます」と角田はメッセージを発信している。

 先日のF1ヤングドライバーテストでも5番手タイムを記録して存在感を示し、チームメートとなるピエール・ガスリーが優勝を飾るなど、マシンの戦闘力も決して低くないだけに膨らむ期待も大きい。

文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super
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