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「まさに傑作だ!」羽生結弦が魅せた“新フリー”を欧州の名解説者も大絶賛!「観る者すべてに幸福感を…」

THE DIGEST編集部

2020.12.27

会心のパフォーマンスで観衆を魅了した羽生。通算300点超えで5年ぶりの日本一に輝いた。写真:森田直樹/アフロスポーツ

 12月26日、長野市ビッグハットで開催されている「全日本フィギュアスケート選手権」の男子フリーが行なわれ、ショートプログラム(SP)首位の羽生結弦が圧巻のパフォーマンスを披露し、5年ぶりの頂点に輝いた。
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 前日のSPに続き、フリースケーティングも新プログラムで臨んだ。演目『天と地と』では、戦国武将・上杉謙信が主人公の同名歴史小説を原作とする、大河ドラマの音楽を採用した26歳。水色を基調とした煌びやかな衣装を纏い、三味線や琴など和のテイストが盛り込まれた曲に乗せて優雅に氷上を舞った。冒頭の4回転ループを成功させると、4回転サルコー、トリプルアクセル+2回転トゥループ、3回転ループと立て続けに着氷する安定ぶり。後半も4回転トゥループのコンビネーションなど、精度の高いジャンプを次々に成功させ、王者の貫録を見せつけた。

 演技が終わると、会場からは万雷の拍手。見事215・83点を叩き出し、合計319・36点で5度目の大会制覇を成し遂げた。

 10か月ぶりの実戦で圧倒的な存在感を放った五輪チャンプに対して、海外メディアも手放しで称賛だ。欧州衛星放送局『EUROSPORT』で名解説者として鳴らすイタリア人、マッシミリアーノ・アンベシ氏は次のように賛辞を贈った。

「まさしく傑作だった! 朝の練習で初めて『Heaven and Earth(天と地と)』を聴き、どんな演目かと楽しみにしていたが、素晴らしいとしか言いようがない。4つの4回転を含めてすべてのジャンプがパーフェクト。全体を通して空気のように軽やかに舞ったユヅル・ハニュウは、"明確な道"を切り開いたのである。どのエレメントも正確に、自信を持ってやり遂げた。この傑作を観たすべての人びとに、幸福な感情をもたらしたのだ」

 2日間を通して、初公開のプログラムとは思えないクオリティーを披露した羽生。来年開催予定である世界選手権への切符を手にした。なお合計284・81点の宇野昌磨が2位、合計278・79点の鍵山優真が堂々3位に入っている。

構成●THE DIGEST編集部

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