ラグビー

オールブラックスが今大会最多71得点で3連勝! 前半の大健闘で5万観衆を沸かせたナミビアだったが…【ラグビーW杯】

川原崇(THE DIGEST編集部)

2019.10.06

ナミビアの激しい抵抗に遭うも前半だけで4トライを挙げたニュージーランド代表。後半は怒涛のラッシュを仕掛けた。写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

[ラグビーW杯・プールB]ニュージーランド 71-9 ナミビア/10月6日/東京スタジアム

 オールブラックスが今大会最多71得点を挙げて、3連勝を飾った。


 日曜日に行なわれたラグビーワールドカップ・プールBの第3戦、ニュージーランド代表はすでに予選敗退が決まっているナミビアと対戦。前節のカナダ戦に続いてレギュラーメンバーを複数温存させるなか、スピード、パワー、テクニックのすべてで大観衆を熱狂させた。

 開始3分にナミビアにペナルティーゴールで先制されたものの、その2分後にパントキックからすぐさまS・リースがトライを決めて逆転。ただ、ここから一気に畳みかけるかと思いきや、ナミビアの高い集中力と激しいチャージに行く手を阻まれ、自陣深くまで鋭いカウンターを許すなどゲームは意外な展開を見せ、会場を大いに沸かせる。

 にわかにインテンシティーを高めたニュージーランドは20分、トリッキーなパス交換からA・レーナートブラウンが抜け出してマーカーふたりを振り切り、およそ30メートルを独走。鮮やかにトライを沈めてリードを7点に拡げる。

 だが、この日のナミビアはひと味違った。26分にSOのD・スティーブンスが2本目のペナルティーキックを成功させてふたたび点差を縮めると、その後は敵陣で小気味良くパスを回して、ニュージーランドのフラストレーションを助長する。そして30分、またしてもファウルを誘ってD・スティーブンスが3点ショットを綺麗に蹴り込み、9対10に追い上げたのだ。

 さらにその直後、ニュージーランドはN・ラウララが危険なファウルを冒してイエローカード。10分間の数的不利を強いられ、一時的にスタンドがざわついたが──。オールブラックスは攻めの姿勢をいっさい崩さず、ナミビアをパワフルなモールでグイグイと押し込み、36分にA・タアバオがライン際で豪快にトライ、コンバージョンも決まって8点差とした。アディショナルタイムにも複数回のスクラムを経て、14人のままで7点を上積みする抜け目のなさだ。
 後半はのっけから、ニュージーランドがラッシュを仕掛ける。42分にJ・ムーディーが、46分にA・レーナートブラウンが、51分にはS・リースがナミビア守備網を切り裂いてトライを決め、歴然たる力量差を見せつける。

 その後もメンバーを早々に次々と入れ替えながら攻撃の手を緩めず、終わってみれば11トライ・71得点の大暴れ。カナダ戦で自身が挙げた63得点を大きく上回り、今大会最多得点数を更新した。

 何度か後半もニュージーランド陣内に攻め込んだナミビアだったが、結局追加点は挙げられず。スタンドからは手拍子やナミビア・コールが絶えず繰り出され、選手たちも最後まで発奮して80分間を戦い抜いた。

 圧巻の3連勝を飾って勝点を14に伸ばしたオールブラックスながら、ベスト8進出はまだ確定していない。予選プールの最終戦(10月12日)は、2勝1敗の勝点10で3位に付けるイタリアが相手。今度はフルメンバーのフルスロットルで臨んでくるはずだ。

【PHOTO】ニュージーランド 71ー9 ナミビア|オールブラックスが今大会最多得点で3連勝!

【PHOTO】ニュージーランド×ナミビアを盛り上げたサポ―ターたち!

取材・文●川原崇(THE DIGEST編集部)

 
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