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「人々は彼が特別だと知った」角田裕毅がF1に到達するまでの「5つの重要な瞬間」をFIA公式サイトが選定!

THE DIGEST編集部

2021.01.21

順調にステップアップを果たす角田に世界も注目している。(C)Getty Images

 今季、アルファタウリからF1デビューする角田裕毅。フォーミュラカーレース参戦から6年目、欧州挑戦から3年目でレースの最高峰に到達したルーキーに、世界中から注目が集まっている。

 ケータハムの小林可夢偉以来7年ぶりとなる日本人ドライバーに、F1を統括するFIAも期待を寄せており、公式サイトでは角田のここまでのキャリアを振り返り、「大胆不敵な初勝利とスタイリッシュなスーパーライセンスの取得――5つの重要な瞬間」と題して紹介している。

 1つ目は、レッドブル・ジュニアチームの一員として欧州挑戦を始めた2019年8月、ベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されたFIA-F3の第6戦。このレースで、それまで2ポイントしか獲得できていなかった彼が、2位表彰台をゲットしたことで「キャリアは好転した」という。
 
 期待度も注目度も低かった日本人ドライバーが一躍脚光を浴びたこのスパでのレースは、別の意味でも彼の記憶に残るものとなった。同じ週末に同じサーキットで行なわれたF2のレースで、アントワーヌ・ユベールが壮絶なクラッシュの末に死亡。目標としていた存在の死を受け、「彼のためにレースをした」角田は、悲劇の翌日に初表彰台を果たした。

 そして、続くモンツァでの第7戦で初優勝。同メディアは、予選6位からスタートしながら最初のコーナーで3位まで順位を上げたこのレースを「本当の角田を始めて垣間見せたレース」として、2つ目の重要な瞬間に挙げている。シーズンの序盤は慣れない環境に苦しんだ彼が、自信を高めた一戦でもあった。

 続いて3つ目は、ランキング9位で1年目のF3を終え、当然翌年もこのカテゴリーでの挑戦が続くと思われていた中でのF2昇格。この理由として、レッドブル、ホンダともに、角田がステップアップしてもパフォーマンスを発揮できると確信し、「素早い学習者」にもう1年F3で走らせることは、その成長を遅らせるという判断があったという。