[ラグビーW杯・プールB]ニュージーランド 71-9 ナミビア/10月6日/東京スタジアム
後半の猛ラッシュは、まさにアンストッパブルだった。
日曜日に東京スタジアムで行なわれたラグビーワールドカップ・プールB、ニュージーランド対ナミビアの一戦は、71対9という圧倒的なスコアで前者が大勝を収めた。前半途中まではナミビアの攻守両面における高い連動性に手を焼いたが、徐々に地力の差を見せつけて24対9でハーフタイムを迎える。すると後半は完全に主導権を握り続け、終わってみれば11トライを積み上げ、今大会最高となる71得点を叩き出した。
チームを率いるスティーブ・ハンセンHC(ヘッドコーチ)は試合後の記者会見で、「前半は気持ちが入ってなくて苦戦したが、ハーフタイムにボールをしっかり運ぼうと確認し合い、後半は我々がなすべきことをやれた」と振り返り、「ふたりのスーパースターのSOを出さずに11トライを取れたのだから良しとしたい」と評した。3連勝を飾って首位を堅持し、ベスト8進出に大きく前進。予選プール最終戦(10月12日)で、グループ3位のイタリアと雌雄を決する。
前日に日本代表がサモア相手に快勝を収め、3連勝でプールAの首位に立った。もし日本もニュージーランドも準々決勝に駒を進めれば、プールAとBの1位と2位が顔を合わせるため、直接対決の可能性がある。報道陣から快進撃を続ける日本代表への印象と「もし当たったらどう戦うのか?」と問われ、ハンセンHCはすぐさまこう答えた。 「日本は素晴らしいラグビーをしていて、見ていて血が騒ぐほどだ。それでもやはり、(対戦は)まだ先のことと捉えている。我々は常に目の前の試合にフォーカスしてきたし、今日の試合が終わったいま、イタリア戦に全精力を傾ける。日本についてはまだなにもチェックはしていないし、相手はアイルランドかもスコットランドかもしれないわけでね。日本は最高のサポーターに支えられていて、スタジアムは赤と白のユニホームを着たひとで溢れ、熱狂的な雰囲気が作り出されている。(準々決勝が)日本と当たる可能性のないプールだったら良かったのに、とは思うね(微笑)。ひとつ言えるのは、日本の躍進によってこの国におけるラグビーがより広く認知され、もっと人気が高まり、プレーするひとが増えるというのは、ラグビー全体で考えても実に喜ばしいことだ」
感情の起伏をいっさい見せることなく、ハンセンHCはポーカーフェイスで淡々と想いを明かした。
ぜひとも今大会でオールブラックスと相まみえる日本代表の雄姿を拝みたいところだが、はたしてどうなるか──。
取材・文●川原崇(THE DIGEST編集部)
【PHOTO】ニュージーランド 71ー9 ナミビア|オールブラックスが今大会最多得点で3連勝!
【PHOTO】ニュージーランド×ナミビアを盛り上げたサポ―ターたち!
後半の猛ラッシュは、まさにアンストッパブルだった。
日曜日に東京スタジアムで行なわれたラグビーワールドカップ・プールB、ニュージーランド対ナミビアの一戦は、71対9という圧倒的なスコアで前者が大勝を収めた。前半途中まではナミビアの攻守両面における高い連動性に手を焼いたが、徐々に地力の差を見せつけて24対9でハーフタイムを迎える。すると後半は完全に主導権を握り続け、終わってみれば11トライを積み上げ、今大会最高となる71得点を叩き出した。
チームを率いるスティーブ・ハンセンHC(ヘッドコーチ)は試合後の記者会見で、「前半は気持ちが入ってなくて苦戦したが、ハーフタイムにボールをしっかり運ぼうと確認し合い、後半は我々がなすべきことをやれた」と振り返り、「ふたりのスーパースターのSOを出さずに11トライを取れたのだから良しとしたい」と評した。3連勝を飾って首位を堅持し、ベスト8進出に大きく前進。予選プール最終戦(10月12日)で、グループ3位のイタリアと雌雄を決する。
前日に日本代表がサモア相手に快勝を収め、3連勝でプールAの首位に立った。もし日本もニュージーランドも準々決勝に駒を進めれば、プールAとBの1位と2位が顔を合わせるため、直接対決の可能性がある。報道陣から快進撃を続ける日本代表への印象と「もし当たったらどう戦うのか?」と問われ、ハンセンHCはすぐさまこう答えた。 「日本は素晴らしいラグビーをしていて、見ていて血が騒ぐほどだ。それでもやはり、(対戦は)まだ先のことと捉えている。我々は常に目の前の試合にフォーカスしてきたし、今日の試合が終わったいま、イタリア戦に全精力を傾ける。日本についてはまだなにもチェックはしていないし、相手はアイルランドかもスコットランドかもしれないわけでね。日本は最高のサポーターに支えられていて、スタジアムは赤と白のユニホームを着たひとで溢れ、熱狂的な雰囲気が作り出されている。(準々決勝が)日本と当たる可能性のないプールだったら良かったのに、とは思うね(微笑)。ひとつ言えるのは、日本の躍進によってこの国におけるラグビーがより広く認知され、もっと人気が高まり、プレーするひとが増えるというのは、ラグビー全体で考えても実に喜ばしいことだ」
感情の起伏をいっさい見せることなく、ハンセンHCはポーカーフェイスで淡々と想いを明かした。
ぜひとも今大会でオールブラックスと相まみえる日本代表の雄姿を拝みたいところだが、はたしてどうなるか──。
取材・文●川原崇(THE DIGEST編集部)
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