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コストルナヤが電撃的な“出戻り”を切望! 露記者が指摘する「悩ましい3つのデメリット」とは?

THE DIGEST編集部

2021.03.05

コストルナヤが古巣への復帰を希望。プルシェンコ氏の下に移籍してわずか7か月で……。(C)Getty Images

コストルナヤが古巣への復帰を希望。プルシェンコ氏の下に移籍してわずか7か月で……。(C)Getty Images

 ロシア・フィギュアスケート界に衝撃が走った。

 昨夏にエテリ・トゥトベリーゼ氏との師弟関係を解消し、エフゲニー・プルシェンコ氏が率いるアカデミーへ電撃移籍したアリョーナ・コストルナヤが、古巣であるトゥトベリーゼ・チーム(サンボ70クリスタル)への復帰を切望しているというのだ。

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 2019年グランプリファイナルを制覇したコストルナヤ。しかし今季は一転、思うような成績を残せなかった。新型コロナウイルスに感染してロシア選手権を棄権すると、その後の後遺症に苦しんだこともあり、先月のロシア杯ファイナルでは得意としていたトリプルアクセルも不調で6位に沈んだ。今月スウェーデンで開催される世界選手権への出場を逃がしている。

 今回の報道を受けて、プルシェンコ氏はその想いを明かした。ロシアのスポーツ紙『Sport-Express』が次のように伝えている。

「彼女の幸運を願っているよ。彼女が古巣に戻ると決めたのなら、私は悪いことだとは思わない。私たちは彼女が望むすべての環境を整え、4つのプログラムを授けた。試合の3週間前にプログラムを変える結果となり、得点を積み重ねるためのトレーニングが足りないと考えた私は、大会出場に反対だったのだが……。

 この2か月、彼女の滑りは満足いくものではなかっただろう。一生懸命に練習をし、病から完全に回復すれば、今シーズンの私が提案したように将来に不安などないはずだ。チームと私は彼女に十分尽くした。サンボ70クリスタルにお返ししよう」
 
 一方、コストルナヤの出戻りを肯定的に捉えていない向きも。ロシア・メディア『sports.ru』のアナスタシア・シャヴォロンコワ記者は、この報道が流れた直後、「コストルナヤがトゥトベリーゼのもとに復帰した場合の悩ましい問題」と釘打ち、3つのデメリットを紹介した。

 同記者は「ロシア・フィギュアスケート界において、そしてプロの世界においてこうしたことは珍しくない」としつつも、「この半年間は嵐のようだった。アレクサンドラ・トゥルソワはプルシェンコのもとで世界に向けて羽ばたき、コストルナヤはそうではなかった」と振り返った。そして、「移籍の理由はさほど重要ではないが、誰にとっても不利益なのではないか」と綴っている。

 まずは「トゥトベリーゼ氏にとって、トリプルアクセルが不調で、身体的・心理的ダメージを負ったフィギュアスケーターを取り扱うのは慈悲深い決断だが、きわめて危険だ」と指摘。来年の北京五輪に向けてチームはスタッフの体制を整えており、「万全ではない」コストルナヤに費やす時間は、チームにとってマイナス要素でしかないと主張する。

 次に「有力なアスリートを失うことで、プルシェンコ氏のアカデミーは大きな批判を受ける」点を挙げ、さらにコストルナヤ自身にとっても「不利な状況しか待っていない」と懸念を露わにした。

「いまやチームの中心はアンナ・シェルバコワや成熟しつつあるカミラ・ワリエワらが担っている。そのなかで万全な状態に戻るための時間が必要なコストルナヤが、効率的なトレーニングを行なうことは不可能に近い。むしろプレッシャーが増すのではないか。かといって、戻ることを許されければ、彼女にとってはさらに悪い状況になる―――」

 魅惑の演技で観る者を虜にしていたコストルナヤ。はたして電撃的な出戻り劇はいかなる顛末を迎えるのか。

構成●THE DIGEST編集部 

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