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「悲劇のヒロインだ」“メジャー初V”がお預けの高梨沙羅へ、独専門家が熱い想いを吐露!「見ていて泣けてきた…」

THE DIGEST編集部

2021.03.07

高梨は世界選手権で銅と銀、ふたつのメダルを獲得した。(C)Getty Images

高梨は世界選手権で銅と銀、ふたつのメダルを獲得した。(C)Getty Images

 ドイツ・オーベストドルフで開催されている「ノルディックスキー世界選手権」。ジャンプ女子の個人種目は、ノーマルヒル(ヒルサイズ=HS106メートル)とラージヒル(ヒルサイズ=HS137メートル)の2種目が行なわれ、日本のエース高梨沙羅は銀メダル(ラージヒル)と銅メダル(ノーマルヒル)を手にした。

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 大会直前のワールドカップ(W杯)で4戦3勝と好調を維持していただけに、メジャー大会初優勝が期待されたが、先に行なわれたノーマルヒルでは首位と3.3ポイント差で惜しくも3位。続くラージヒルでは、126メートル、134メートルの好パフォーマンスを披露するも、平昌五輪金メダリストのマーレン・ルンビ(ノルウェー)が圧倒的強さで2本を揃え、またしても悲願のビッグタイトルに手が届かなかった。

 この結果を受けて、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』ドイツ版は「サラ・タカナシは“悲劇のヒロイン”だ」と銘打ち、特集記事を組んだ。

 同メディアにコメントを寄せたのが、元ドイツ代表のジャンパーで、現在は代表チームを指導するアンドレアス・バウアー氏だ。「サラのことはずっと前から知っているし、本当に尊敬している。だから勝たせてあげたかったんだけど……。悲劇のヒロインとしか言いようがない。見ていて泣けてきたよ」と想いを明かした。バウアー氏の熱い言葉を聞いた高梨は「彼にそう言ってもらえてハッピーだし、嬉しいです」と答えたという。
 
 W杯で通算60勝という偉業を『Sky Sports』ドイツ版も高く評価している。

「タカナシは女子ジャンプ界で格別の存在だ。身長が152センチと小柄ながら圧倒的な記録を保持している。これまで160回のW杯(女子は2011-12シーズンから始まった)のうち、154回に出場して60勝。さらに信じられないことに106回も表彰台に立っているのだから」

 そして「彼女はまだ若い。すでに来年の(北京)オリンピックに照準を合わせている」とエールに近いメッセージを付け加えた。

 一方で、好対照な選手の名を挙げている。先述のバウアー氏の指導も受けているドイツのカリーナ・フォクトだ。「彼女はW杯で2勝しか挙げていないが、2014年ソチ五輪、2015年と2017年の世界選手権で金メダルを獲っている」と紹介し、「サラ・タカナシはまだ夢に見ることしかできない」との一文で締めくくった。

構成●THE DIGEST編集部

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