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実績ではミックだが、実力では角田裕毅。F1の“ルーキー対決”にチーム代表が自信!

THE DIGEST編集部

2021.03.08

レッドブルの総帥マルコは、角田が「これまでの日本人ドライバーで最も有望な存在になる」と予想する。(C)Getty Images

 今季よりF1にデビューするスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅。2019年の欧州参戦から、F3、F2を1年でクリアしてレースの最高峰に到達した20歳の日本人に対する注目度は非常に高い。

 チームプリンシパルのフランツ・トスト、レッドブルの総帥ヘルムート・マルコが認めた「天性のスピード」とはいかなるものか、どのようなドライビング・レースを見せるのか、という点だけでなく、チームメイトのピエール・ガスリーにどれだけ迫れるか、そしてルーキー同士の対決でどのような結果を残せるのかにも、興味は集まっている。

 今季のルーキーは角田だけでなく、ミック・シューマッハー、ニキータ・マゼピンの2人が、同じチームであるハースからデビューする。とりわけ前者は、史上最多タイの7度の年間タイトル制覇を成し遂げたF1界のレジェンド中のレジェンド、ミハエル・シューマッハーの息子ということで、注目度では3人の中で群を抜いている。
 
 この「二世ドライバー」はまた、F3、F2の両カテゴリーで年間王者に輝いており、角田(F3で9位、F2で3位)、マゼピン(F3の最高位は10位、GP3は2位、F2は5位)より上である。ここからすれば、彼が今季のルーキーの代表格と見られるのは当然のことだと言えるだろう。

 しかしドイツの専門メディア『MOTORSPORT TOTAL.com』はこの3人の成績の比較について、F2に関しては、ハースの2人は昨季2年目のシーズンであったことを差し引いて考えるべきと主張する。参戦1年目の順位は、ミックが12位、マゼピンが18位だった。

 さらに昨季の成績を見ると、レースの優勝回数では角田が3勝、ハースの2人は2勝、そしてポールポジションは"先輩"2人が一度も獲得できなかったのに対し、角田は4回もこれを記録している。

「レッドブルのボス(マルコ)は、角田がこれまでの日本人ドライバーで最も有望な存在になると予想し、またミックとマゼピンの2人を簡単に打ち負かせると考えている」と綴る同メディアはまた、トスト代表の「彼はF2のルーキー・オブ・ザ・イヤーであり、最も成功したドライバーだ」とのコメントも紹介した。
 
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スペインの専門メディアは、ほぼ横一線の状態と見ている