[ラグビーW杯]日本28-21スコットランド/10月13日/横浜国際総合競技場
日本代表が歴史の扉を開いた。
10月13日に行なわれたプールA最終節のスコットランド戦を28-21で制し、土付かずの4連勝で史上初のベスト8進出を果たしたのだ。
勝利の立役者になったのが、WTBの福岡堅樹だった。「最後の最後まで油断はできなかった」と集中していたスピードスターは前半終了間際の39分、ラファエレ・ティモシーのキックを拾って左サイドを独走し、そのままインゴールに飛び込む。さらに、後半開始早々の42分には、スコットランドの選手から強引にボールを奪い、再び長い距離を走ってグラウンディングに成功した。
前半終了間際と後半の立ち上がりという重要な時間帯での2トライが、試合の流れを引き寄せたのは言うまでもない。ただ本人は、あくまでチームの力だと強調する。
「ディフェンスでしっかり前からプレッシャーを掛けるのは自分たちのポリシーでもあるし、そのなかでセンターのティモシーが良い形でプレッシャーをかけて前を潰してくれたので、自分はボールに働きかけるだけ。あれはティムの協力があってこそ」
そう振り返ったのは、2本目のトライシーンだ。インパクトのある独走に注目が集まりがちだが、「ジャッカルもティモシーが前で潰してくれたからこそできた。自分に注目されることは嬉しいですけど、それまでのチームのプレーがそこにつながっている」という。
スコットランドは4年前の前回大会で敗れていた相手だけに、思うところもあったようだ。日本が誇る韋駄天は「あの2015年というのは、今この時に勝つためにあった。本当に糧だった。そういう意味でもチームとして勝ちきることができたのは最高」と語り、チームの成長について問われて次のように続けた。
「この時のためにラグビーを続けてきた。これがなければラグビーを辞めていた。そういう意味でも、何も後悔したくない、やり切った時に笑顔が出るような、そういうプレーをしたいなと思っていた」
その柔らかな表情からは、充実感が伝わってくる。
とはいえ、福岡にとってのゴールは、決してベスト8ではない。悲願である予選突破を果たした今、見据えるのはさらに先だ。
準々決勝でぶつかるのは、前回大会でも対戦した南アフリカ。”ブライトンの奇跡”と呼ばれる大金星を挙げた強豪を相手に、再び新たな歴史を刻むつもりだ。
構成●THE DIGEST編集部
日本代表が歴史の扉を開いた。
10月13日に行なわれたプールA最終節のスコットランド戦を28-21で制し、土付かずの4連勝で史上初のベスト8進出を果たしたのだ。
勝利の立役者になったのが、WTBの福岡堅樹だった。「最後の最後まで油断はできなかった」と集中していたスピードスターは前半終了間際の39分、ラファエレ・ティモシーのキックを拾って左サイドを独走し、そのままインゴールに飛び込む。さらに、後半開始早々の42分には、スコットランドの選手から強引にボールを奪い、再び長い距離を走ってグラウンディングに成功した。
前半終了間際と後半の立ち上がりという重要な時間帯での2トライが、試合の流れを引き寄せたのは言うまでもない。ただ本人は、あくまでチームの力だと強調する。
「ディフェンスでしっかり前からプレッシャーを掛けるのは自分たちのポリシーでもあるし、そのなかでセンターのティモシーが良い形でプレッシャーをかけて前を潰してくれたので、自分はボールに働きかけるだけ。あれはティムの協力があってこそ」
そう振り返ったのは、2本目のトライシーンだ。インパクトのある独走に注目が集まりがちだが、「ジャッカルもティモシーが前で潰してくれたからこそできた。自分に注目されることは嬉しいですけど、それまでのチームのプレーがそこにつながっている」という。
スコットランドは4年前の前回大会で敗れていた相手だけに、思うところもあったようだ。日本が誇る韋駄天は「あの2015年というのは、今この時に勝つためにあった。本当に糧だった。そういう意味でもチームとして勝ちきることができたのは最高」と語り、チームの成長について問われて次のように続けた。
「この時のためにラグビーを続けてきた。これがなければラグビーを辞めていた。そういう意味でも、何も後悔したくない、やり切った時に笑顔が出るような、そういうプレーをしたいなと思っていた」
その柔らかな表情からは、充実感が伝わってくる。
とはいえ、福岡にとってのゴールは、決してベスト8ではない。悲願である予選突破を果たした今、見据えるのはさらに先だ。
準々決勝でぶつかるのは、前回大会でも対戦した南アフリカ。”ブライトンの奇跡”と呼ばれる大金星を挙げた強豪を相手に、再び新たな歴史を刻むつもりだ。
構成●THE DIGEST編集部