［ラグビーＷ杯］日本28－21スコットランド／10月13日／横浜国際総合競技場

　怒涛の勢いで大会を席巻するジェイミー・ジャパンが、世界中の注目を集めている。

　日曜日に横浜で行なわれたラグビーワールドカップのプールA最終節で、日本代表は強豪スコットランドを相手に28-21で勝利。見事な４連勝で史上初の８強進出を決めた。

　立ち上がりに７点を先行されたこの日の日本だったが、17分に松島幸太朗のトライとコンバージョンで同点とすると、その３分後には稲垣啓太がトライを決めて逆転に成功。その後もコンスタントに得点を重ねながら、最後は粘り強い守りでスコットランドの追い上げをかわし、悲願の決勝トーナメント進出を果たした。

　試合後、英衛星放送『Sky Sports』が、「テンポとフィジカルには驚くべきものがあった」と絶賛するなど、スコットランドを打ち負かした日本を称える声が相次ぐなか、８強の対戦相手となる南アフリカのメディアは、より一層、警戒心を強めている。

　南アフリカの全国紙『Sowetan』は「準々決勝で我々、スプリングボクス（ラグビー南アフリカ代表の愛称）と対戦するのは、ホスト国である日本だ」と銘打った記事内で、次のようにレポートした。

「ジェイミー・ジョセフのチームは、“スーパーハリケーン（大型台風）”による悪魔のような破壊にも屈しない、強い精神力を持っていることを証明した。日本は勝利への執着心を持っているだけでなく、実際にそれを遂行できるチームであることを再び示したのだ」
　さらに同紙は、南アフリカが大会前の今年９月に熊谷で行なわれた日本との親善試合に触れつつ、そのときよりも力が「格段に上がっている」と分析した。

「スプリングボクスは、今大会前に埼玉で日本と対戦した際に41-７と大勝したが、今度対戦する彼らはまったく別ものチームで、その力は格段に上がっている。いまの日本は、まるで獣のようだ。この日曜日も魅力的かつ素早いパスワークを展開し、相手に接触される前に巧妙かつ大胆な攻撃を仕掛けていた。その速さに追いつけないスコットランド人たちは、日本の選手の影を追いかけるばかりだった。

　また、高く評価されるべきは日本の尋常ではない守備力だ。彼らは個々の疲労が見え始めた後半、集団での弛まぬ努力によって勝利という報酬を得た。スコットランドを寄せ付けなかった彼らのプレーは、我々も十分に警戒しなければならないだろう」

　はたして、ブレイブブロッサムズ（ラグビー日本代表の愛称）は、４年前のワールドカップで「ブライトンの奇跡」を演じた南アフリカを相手に、再度番狂わせを起こすのか――。運命の一戦の火蓋は、10月20日に東京スタジアムで切って落とされる。

構成●THE DIGEST編集部

【PHOTO】日本 28-21 スコットランド｜悲願成就！史上初のＷ杯８強入りの"感動"をフォトでもう一度

【PHOTO】歴史的瞬間を盛り上げた日本×スコットランドのサポーターギャラリー！