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ラグビー

「彼らはとんでもなく強かった」スコットランド名手が地元メディアに明かした日本代表の“リアル評”【ラグビーW杯】

川原崇(THE DIGEST編集部)

2019.10.15

不完全燃焼に終わったホッグのW杯。日本代表の強さを素直に認め、4年後のリベンジを誓った。(C)Getty Images

不完全燃焼に終わったホッグのW杯。日本代表の強さを素直に認め、4年後のリベンジを誓った。(C)Getty Images

[ラグビーW杯]日本28-21スコットランド/10月13日/横浜国際総合競技場

 失意に暮れるスコットランド代表の名フルバックが、地元・英国のメディアに日本代表の“リアル評”を吐露した。

 日曜日のナイターで開催されたラグビーワールドカップ、プールA最終戦。ホストカントリーである日本との大一番に臨んだスコットランド代表は、開始6分に先制トライを挙げるもその後はミスもあって失速し、4つのトライを奪われて突き放される。後半途中から怒涛の反撃に出て2トライを決め、7点差まで詰め寄ったが……。最後は日本の鬼気迫るディフェンスに阻まれ、21対28で惜敗。ワールドカップ史上で2度目となるプール戦敗退を余儀なくされた。

 試合後のミックスゾーンで英メディアの記者陣に囲まれ、想いの丈を語り尽くしたのが、FBのスチュアート・ホッグだ。脂の乗り切った27歳はSHグレイグ・レンドローと並び称されるスコットランドの絶対軸で、今大会での躍動が期待されたスーパースター。だがともに敗北したアイルランド戦と日本戦で得点を挙げることができず、不完全燃焼のまま2度目のワールドカップを終えたのだ。

 ホッグは淡々と冷静に日本戦を振り返り、8強進出を決めたジェイミージャパンへの印象を明かした。

「この結果に、ひどく痛めつけられているよ。勝利だけを信じてここに来たのに、残念ながら一歩及ばず、より力のある者に敗れ去った。正直言って日本は、攻撃面で僕たちを凌駕していたよ。そして日本のようなチームに28点も取られたなら、異常なほどに良いパフォーマンスで反撃に転じなければ、勝利は掴めないんだ」

「兎にも角にも日本は、とんでもなく強かった。僕たちはボール回しのミスからトライを決められ、そこから一気に崩れてしまって……。今日の日本は本当に抜け目がなくて、僕たちのミスを容赦なく突いて、罰を与えたんだ。まさにエラーにエラーを重ねる負の連鎖だった」

「最初の10分間は間違いなく僕たちの時間だった。ゲームをコントロールしていたね。ただ一度流れを奪われたら、ホームの圧倒的なサポートを受ける彼らは強敵で、勢いに乗ったら太刀打ちできなかったよ。驚異的なチームだった。個々の質が本当に高くて、かつ組織としてもすごくコレクティブで整理されている。で、なにより自信に満ち溢れていた。ひとたび前掛かりになったら、阻止するのは困難なほどの迫力があったんだ。主導権を握ったら確実に仕留める力が、彼らには備わっていた」
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