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「ベビーフェイスの攻撃」 F1デビューを目前に控える角田裕毅に英国メディアも注目! 微笑ましいプライベートも紹介

THE DIGEST編集部

2021.03.23

今季のF1ルーキーは話題性に富んでいるが、なかでも注目を集めているのが、この角田だ。(C)Getty Images

 3月28日からのバーレーン・グランプリで幕を開ける2021年のF1世界選手権。世界最高峰のレースが提供する多くの興味の中に、プレシーズンテストで好パフォーマンスを披露したスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅の存在も含まれている。

 2019年に日本から欧州に渡り、F3、F2をそれぞれ1年でクリアしてF1に到達するという"天才的"なエピソードだけでも、人々の期待は膨らんだものだが、先日の直前テストでモンスターマシンを乗りこなし、最終日にはDRSの助けを得たとはいえ、チャンピオンたちを抑えて全体の2位という驚異のタイムを出したことで、この日本人ルーキーに対する注目度は一気に高まった。

 英国では国内最古のタブロイド紙である『Daily Mail』も、角田を特集。「ベビーフェイスの攻撃――F1にインパクトを与える準備が万全の日本人・角田」と題して、新たなタレントを紹介している。

 角田といえば、そのドライビングだけでなく、20歳という年齢よりもさらに若く見える童顔と159cmという身長もたびたび各国メディアの話題に上がっており、『Daily Mail』も「このベビーフェイスのルーキーは足が短く(失礼!)、スペシャルペダルが必要なほどだが、決して何かのおまけでF1にデビューするわけではない」と、英国らしいきつめのジョークも交えてこれに言及した。
 
 続けて同メディアは、彼がプレシーズンテストでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に次ぐ2番目に速いタイムを弾き出したこと、さらに小林可夢偉以来7年ぶりとなる日本人ドライバーのここまでのレースキャリアを紹介。過去の角田のコメントを引用し、「他のどのドライバーよりも、コーナーでマシンの限界を引き出せると確信している」という彼の自信と積極性・攻撃性を強調している。

 また、プライベートではゲーム好きであり、実際のレースではメンタルトレーナーをつけて精神的な安定感を身につけた角田が、「ビデオゲームをしている時でも自分をコントロールできるようになりたい」と望んでいることなど、微笑ましい側面も紹介された。

 最後に、積極的なオーバーテイクと巧みなブレーキングを得意とする角田がF1に登場して日本のレースファンを熱狂させていること、そして角田自身もF4以来となる鈴鹿サーキットでのレース(日本GP)で自身がどれだけ成長したかを示せることを楽しみにしていると綴って、記事は締められている。

 今季のF1ルーキーは、レジェンドドライバーの二世であるミック・シューマッハー、レース以外の部分で多くの注目を集めてしまったニキータ・マゼピンと、話題性に富んだ顔ぶれとなっているが、その中で実力では一番といわれる角田が、どれだけ世界中のファンの目と心を惹きつける走りを見せられるか。非常に楽しみである。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】F1公式が公開した角田裕毅とフェルスタッペンのオンボード映像