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高梨沙羅、総合優勝は逃すも成長を「実感」。来季に「いい流れで入れる」と手応えも十分【W杯ジャンプ女子個人戦】

THE DIGEST編集部

2021.03.28

個人総合2位ながら北京五輪に向けて手応えを掴んだ高梨沙羅。(C)Getty Images

 ノルディックスキーのW杯ジャンプが現地3月28日、ロシア・チャイコフスキーで女子個人の今季最終戦となるラージヒル(ヒルサイズ=HS140メートル)を開催。強風で試合が途中で切り上げとなり、日本のエース高梨沙羅は1本目に126メートルで7位と出遅れたのが不運にも最終結果となった。この結果、個人総合2位でシーズンを終え、男女歴代最多となる5度目の総合優勝(年間王者)はならなかった。

 クリスタルグローブを手にしたのは、今大会3位のニカ・クリズナー(スロベニア)。今大会優勝で146.5メートルのヒルレコードを樹立したマリタ・クラマー(オーストリア)が個人総合3位とした。

 平昌五輪以降ジャンプの改良に取り組んできた高梨は試合後、「自分でも思っていた以上に結果がついてきてくれていたので、今までやってきたことがしっかり自分の身になっているってことも実感できるシーズンだった」と振り返った。
 
 19歳のクラマーや21歳のクリズナーと若手の台頭が目立った今シーズンは、高梨にとって「すごくハイレベルな試合がずっと続いていて、その中で戦えて本当に嬉しかった」ようだ。その充実感を表すかのうように、来年の北京五輪に向けては「まだまだ改善していかなければならない点がある」と語りつつ、「来年に向けて、いい流れで入っていける」と自信をのぞかせた。

 総合優勝したクリズナーは「タカナシ選手はベストジャンパーのひとり。表彰台も何回も乗っていますし、最後まで厳しい戦いでしたけど、私が勝てた。だから本当に嬉しい」と偉大な高梨との争いを制した喜びを口にした。

構成●THE DIGEST編集部

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