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【大阪杯】レイパパレが大金星を挙げた要因は?ディープインパクト産駒が重馬場で発揮した底力

三好達彦

2021.04.06

レイパパレは6連勝で無敗でのGⅠ戴冠という快挙を成し遂げた。写真:産経新聞社

レイパパレは6連勝で無敗でのGⅠ戴冠という快挙を成し遂げた。写真:産経新聞社

 GⅠに昇格して5年目となる大阪杯(阪神・芝2000m)が4月4日に行なわれ、単勝4番人気のレイパパレ(牝4歳/栗東・高野友和厩舎)が重馬場を利し、逃げ切って優勝。デビューから無敗の6連勝でビッグタイトルを手にした。4馬身差の2着には6番人気のモズベッロ(牡5歳/栗東・森田直行厩舎)が追い込み、1番人気のコントレイル(牡4歳/栗東・矢作芳人厩舎)は3着に敗退。注目されたグランアレグリア(牝5歳/美浦・藤沢和雄厩舎)とサリオス(牡4歳/美浦・堀宣行厩舎)は伸びを欠いて、それぞれ4着、5着に終わった。

 第6レース頃から降り出した雨は徐々に強さを増し、馬場状態は急激に悪化。メインの大阪杯の前には「重」発表となった。結果として、この馬場悪化が結果を大きく左右することになった。

 五分のスタートを切ったレイパパレが無理することなく先頭を奪うと、サリオスとグランアレグリアはやや離れた中団をキープ。コントレイルはゆっくりと後方9番手にポジションをとってレースを進めた。1000mの通過ラップは59秒8と、重馬場というコンディションを考えればかなりのハイペースとなったが、レイパパレは気分よく馬群を引き連れて先頭を駆けていく。
 
 動きが出たのは3コーナーすぎ。コントレイルが外から位置を押し上げると、それに連れてグランアレグリアも仕掛けて出る。4コーナーを回ったときには、上位人気馬がまとまって遅いかかる態勢をとった。

 しかし、ここからがレイパパレの真骨頂だった。直線へ向いて馬場状態がいい外へと進路をとると、一気に後続を突き放しにかかる。インからはサリオス、外からはコントレイル、グランアレグリアとモズベッロが追撃態勢に入るが、馬場に脚をとられてかいつもの伸びは見られない。その後もレイパパレの逃げ脚はまったく衰えず、モズベッロに4馬身もの差を付けてゴール。見事に無敗でのGⅠ戴冠という快挙を成し遂げた。

 レイパパレのデビューは昨年1月の新馬戦(京都・芝1600m)。ここを快勝すると、約5か月の休養に入り、6月の1勝クラス(阪神・芝1600m)、7月の糸魚川特別(新潟・芝1800m)を連勝した。しかしこのあと、出走登録していた秋華賞(GⅠ、京都・芝2000m)で抽選に外れて除外されたため、やむなく大原ステークス(3勝クラス、京都・芝1800m)に進んだが、これも2馬身差で圧勝する。そして昨年暮れのチャレンジカップ(GⅢ、芝2000m)では、当時4歳のブラヴァス(牡5歳/栗東・友道康夫厩舎)に1馬身半の差をつけて重賞初制覇を達成。そのあと4か月の休養を挟んで、今季初戦として臨んだ待望のGⅠ戦、大阪杯で大金星を挙げたのである。
 

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